起業が、粗製濫造され過ぎていやしないか。
誰かも言っていた。
世の中で最もなりやすい職業が社長だ、と。
自分らしさ、自分らしい生き方、もちろん大切だ。
ひとりひとりが主人公。その通りだと思う。
でも、「仕事」なんだよね。
品質水準が低過ぎやしないか。
例えば自分、大学時代、競技ダンス部というところに所属していた。
(1年間だけだけど)
その大学は、競技ダンスに関しては日本一。
毎年、全日本選手権では第一の優勝候補にあがるところだった。
入部して3ヶ月
ただひたすら、まっすぐ立つことと、まっすぐ歩くことをやらされた。
ペアで組んで踊る、曲に合わせて踊る、表現する
そういった練習はほとんどない。
基本は、立つことと、歩くこと。あとは筋トレ。
あ、あと、競技ダンスだから、ポイズ、ホールド。
(ポイズは「姿勢」。ホールドは、パートナーと組むときの上半身の「型」のことね)
でも、それがとても意味があった。
ダイナミックな動き、ダイナミックな表現も
身体の幹、姿勢の芯があってのこと。
だからこそ美しい。
そして、基本が分かるからこそ
その先の「違い」も分かる。
水準の高い低いが分かり
そこまでの距離もはかれる。
こうしたことって、どんな仕事にもあることだと思う。
マッキンゼーでの3年間もそうだった。
それは、企画書でも、なんらかの空間でも、コンテンツでもいい。
組織のあり方でも、一枚の絵でも、なにかのルールでもいい。
まずは、他の誰にも見えない
目指すべき高い水準が見えること。
「まあ、こんなもんでしょ」とは思わないこと。
そして、そこに到達するための距離を見極め
近づいていくための、覚悟と技術。
こうしたことのいずれもが、修行なしでは身につかない。
世の中ちょっと、起業が粗製濫造され過ぎていやしないか。
もちろん、中にはあまり意味のない修行もあったりするから
そこの見極めは大事だけど
もう少し、下積み、修行、若いうちの苦労
見直されてもよくないか。