今回の投稿は、国内貨物船初の女性船長、そして初のママ船長として活躍中の有限会社三原汽船の寺田美夏さんです。
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こんにちは!
内航船の船長として働く寺田美夏です。
※「内航船」とは、日本国内で貨物を運ぶ船のことです。
![shashin_94](https://stat.ameba.jp/user_images/20141203/10/kagayaku-josei-blog/36/b7/j/t02200165_0472035413147888376.jpg?caw=800)
仕事を聞かれ船に乗っているというと大抵、漁船?といわれます。
知名度は低いけど、日本で運ばれている貨物の4割以上は内航船が運んでいます。
私もティッシュの原料から新幹線までいろいろなものを運んできました。
実は生活の根底を支える縁の下の力持ち的な大切な仕事をしています。
船と言えば男性社会、そして仕事のスパンが3カ月間、船に乗りっぱなしで全国津々浦々に行き、その後1カ月の有給休暇。
周りは結婚したら辞めるだろうとの見方。
妥当な判断ですが、欲張りなので結婚もしたいけど面白くて仕方がない仕事も辞める気ない!
幸い、旦那さんも理解して(諦めて!?)くれて結婚しても船乗り続行♪
結婚したら辞めるだろうなんて言われ続け、いざ結婚したら旦那が可哀想だから辞めてやれと言われるように(笑)
そうして会社からの船長の辞令。
長期乗船する船で女性船長は前例がないけど、やらせてくれるなら船長になろう!と船長に就任。
船長1年目が経過した頃、妊娠発覚!仕事が楽しくて正直、今じゃない。と思いました。
しかしすぐ妊娠の喜びでいっぱい♪産休も前例が無かったけど何とか取得。
そうして1年の育児休暇明け~毎日ずっと一緒にいたのに3カ月会えない生活の始まりです。
最初の頃は、船へ向かう新幹線で号泣。
家の近くに船が着くときは船に遊びにきてくれ、だんだん娘もお母さんが船に乗っていて船長だということを認識してくれるように。
毎日一緒に居ないぶん、休暇のときはいっぱい愛情を注ぎます。もちろん旦那さんにも♪
そして仕事に関しても復帰して30代になり母になった今、とても仕事がやり易い!
若い子に教えるにも我が子のいたずらを考えれば言葉が通じる分、とても楽チン♪
乗船中は相手が自然なので大変なこともしばしば。
しかし、よく母は強しといいますが、出産に耐えた今の自分には何が起こっても受け入れられる強さが生まれました。
船業界では船員不足が進んでいる現状があるにも関わらず、男性社会で女性の進出は遅れ気味。
これからは淡々と仕事を続けていく中で、船長も出来るし、結婚しても出産しても仕事を当たり前にこなせるところを証明していき、女性船員になろうと思っている後輩達への道も示していたい!
一番のところは、子供にオンリーワンなカッコいいお母さんって思って欲しいってことだったりするかも♪
![shashin_100](https://stat.ameba.jp/user_images/20141203/10/kagayaku-josei-blog/be/5c/j/t02200293_0270036013147890019.jpg?caw=800)
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◆船乗りの仕事とは?船乗りになるには?も併せてご覧ください。
船乗りの仕事 http://www.uminoshigoto.com/sailor/work_of_the_sailor.html
船乗りになるためには http://www.uminoshigoto.com/sailor/become_a_sailor.html
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◆次回予告
『SHINE!(シャイン)』スタッフです。
次回の投稿は、独立行政法人森林総合研究所研究員・女性のハンティングネットワークTWIN代表として活躍中の松浦友紀子さんです。
お楽しみに☆