今回の投稿は、独立行政法人森林総合研究所研究員・女性のハンティングネットワークTWIN代表として活躍中の松浦友紀子さんです。
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「ニホンジカの農業被害拡大」「シカが住宅街に出没」。
こんなニュースを目にする機会が増えているのではないでしょうか。
増えすぎた野生動物と人との軋轢は様々な場面で生じており、個体数の適切な管理が求められています。
一方で、管理の担い手である狩猟者数は減少傾向。
最盛期の5分の1以下まで減り、高齢化も深刻です。
このままだと野生動物との戦いに負けてしまうかも・・。
そんな中、ちょっとずつ頭角を現してはじめているのが女性狩猟者なのです。
女性狩猟者はとても少なく、全狩猟者の1%にも満たない存在ですが、男性狩猟者が減少する一方でその数は増加しています。
人口の半分は女性、何事にも積極的な女性ですから、まだまだ女性狩猟者には伸びしろがありそう!
そこで、女性が楽しく狩猟をできる環境作りをしようと、北海道でTWINというハンティングネットワークを作りました。
「獲って食う」をテーマに、研究者や行政職員、主婦や学生等々集まって情報交換をしています。
若い狩猟女子たちにとっての狩猟の魅力は、なんといっても「肉」らしいです。
シカ肉のおいしさにびっくりして、シカや狩猟に興味を持った女子たちの多いこと!
シカ肉は栄養面でも優れた食材ですが、味もとてもおいしいのが魅力です。
きちんと解体処理されたシカ肉はクセがなく、子供たちにも大人気。
森の恵みであるシカやイノシシを自ら獲って食べる、というのは、とても贅沢なことです。
命をいただくことの意味を実感できます。
昔から日本人は野生動物を利用してきました。
今は関わりを忘れてしまったかもしれませんが、狩猟は今後の野生動物管理に不可欠です。
まずは「シカ肉」を通じて、野生動物や狩猟を身近に感じてみませんか?
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◆松浦さんが代表を務める「女性のハンティングネットワークTWIN」については、こちらをご覧ください。
http://thewomeninnature.wordpress.com/
◆安全な狩猟のための狩猟者教育を実施している「NPO法人西興部村猟区管理協会」については、こちらをご覧ください。
http://www.vill.nishiokoppe.hokkaido.jp/Villager/Ryouku/index.html
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◆次回予告
『SHINE!(シャイン)』スタッフです。
次回の投稿は、元サッカー選手で現在はイクメンしつつタレントとして活躍中の水内猛さんです。
お楽しみに☆