今回の投稿は、三重県で専用工作機械(研削盤)の設計・製造をしている株式会社光機械製作所 代表取締役社長の西岡慶子さんです。
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私が光機械製作所に入社したのは、1996年のこと。
機械と工具の製造を専門とする弊社では、当時すべての部門が男性一色でした。
そんな会社と業界に飛び込むのに迷いがなかったわけではありません。
転機になったのは米国人の夫の急逝でした。
茫然自失の日々、人生を再設計するなかで直面したのは、祖父が創業し、実父が経営していた弊社の後継者問題と三姉妹の長女としての責任。
悩んだ末、天職と思っていた英語通訳の仕事を辞め、後を継ぐ覚悟で入社しました。
会社は地元の堅実な中小企業でしたが、変化の激しい時代、新しい価値を生み出し続けていくには、既存の風土には何かが足りないと感じていました。
そこで、手掛けたのは、多様な人材を集め、それぞれの持ち味を生かした人材育成でした。
性別や年齢にとらわれることなく、志や意欲を第一の採用軸としました。
私の周りにも多くいた能力ややる気があっても、発揮する場のない女性も一つの人材イメージとして、求人活動に力を入れていきました。
採用が決まった女性社員には、「アシスタントでいいと思わないで!」と会社の姿勢を伝え、専門性を磨けるようサポートを心がけました。
女性社員の定着率が安定してきた頃、人事責任者を女性に任せることにしました。
この判断は、女性活用がさらに進むきっかけにもなりました。
現在、女性比率は3割、機械メーカーとしては格段に高い数字です。
女性が責任ある仕事をすることで、使いやすさやデザインなど女性の視点が工作機械の開発にも活かされ、多様な人材が会社を元気にしてくれています。
私の信条は「Be professional!」です。
社会であれ、家庭であれ、仕事や役割を担ううえで、これほど大切なことはないと思います。
それぞれの人が自分の持ち場でスキルやセンス、人間性を磨き、その道を極めていくプロセスこそ、人が輝く舞台だと思っています。
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(次回予告)
『SHINE!(シャイン)』スタッフです。
次回の投稿は、モデルの押切もえさんです。
お楽しみに☆