病気治しをする際、素直にすんなりと治っていくケースもありますが、それは稀なケースです。
基本的にコツコツと継続することで徐々に治っていくものが多いです。
初診の際に患者さんに説明するのですが、治療をはじめたばかりで安定しないうちは症状に波があります。
良くなったなと思えば、少し悪くなったり、また良くなってきたなと思えば、また少し悪くなったり、多かれ少なかれ波があります。
はじめのうちは、そういった波が何度も来たり、波も大きな波がやってきます。
けれどもコツコツと治療を継続して身体が安定してくると、波が来る回数が減り、小さな波に変わってきます。
そうこうするうちに波が起きなくなり、身体が安定し、病を克服することができるのです。
ですから、病気治しをする期間、特にはじめのうちは波が来ても気にしないでください。
こういった波は来るものだという気持ちで受け止めて下さい。
そのようにお伝えしています。
しかし、人の心は弱いものです。
どうしても良くなりかけていたものが少しでも悪くなると、「やっぱりダメだ。。治らないんだ。。」と挫けてしまいがちです。
ここで挫けずに最後までやり通すことができるかが鍵となります。
私自身はそういった波があること、そしてそれを乗り越えれば病に打ち克つことができるという事実を知っているので、なんとか頑張りましょうとお伝えはするのですが、想いはかなわず諦めてしまう方もおられます。
つい最近もある患者さんが、その波に飲まれかけて苦しんでおられました。
しかし、その患者さんはそこで挫けず、毎朝2時間近く散歩に出かけるようにしたそうです。
冬の寒い朝にも関わらず、早起きして散歩をつづけられました。
元旦の朝には初日の出も見に行ったそうです。
その方は散歩の効果に驚きつつ、身体の調子が各段に良くなっていると喜ばれていました。
皆さん、鍼をすることによって治るものだと思われがちですが、実は鍼は身体が治ろうとする力を助けて、よい方向に向かうように方向付けしているに過ぎないんです。
結局治る治らないは、その患者さん次第なのです。
鍼に頼りたい気持ちもわかりますし、頼って頂いてもかまいません。
だけど、最終的に病に打ち克つのは自分自身だということを忘れないでください。
そして、自ら病に打ち克つという意志をもって下さい。
こちらは鍼の力を最大限に生かしてサポートいたします。