長野のほうへ調査に行ってきた(第2話) | りんりん通信

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なんちゃってVOCALOIDマスターが綴る、リンちゃんとの暮らしが主題の時々日記。
基本的に毎月10日・20日・30日の「0の付く日」18時に更新。
※2022年2月から当分の間、毎月15日・30日の2回更新となります
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予定通りシリーズ2回目を公開します。

できるときにはなるべくコンスタントに出していきたいと思います。

できないときには諦めますが…なるべく続けられるよう努力してみます。

 

前回から始まった長野シリーズの続きです。

 

※2020年11月の取材をもとに、記事にしています

 

 

●ラーメンは無事にクリアしたので、次はここへ

 

横浜市を午後出発。まずは横浜家系ラーメンを食すことにして、

長野県塩尻市まではるばるやってきて何とか無事に食せた…というのが第1話の内容。

すでに深夜の時間帯になりつつあります。これからどうしましょう。

まぁ。、すでに予定は決まってるんですけどね。

 

[おれ] 「今夜はお天気がいいんです」

[リン]  「でも寒そう …って、このあとの予定に関係あるの?」

[おれ] 「大いに関係あると思いますよ」

 

 

[おれ] 「いきなりですが、ここへ行くことにしました」

[リン]  「山の中? なんか変わった名前の場所だよね」

[おれ] 「"高ボッチ高原" 名の由来はあとでまた説明しようと思うんですが…

      結構地味な隠れ名所と思ってたら、いつの間にか知名度が上がっているそうな」

[リン]  「誰も行かなそうに見えるんだけどな」

 

 

[リン]  「うわ、やっぱ山道じゃん! こんな道入っていく人いないって」

[おれ] 「しかし、近年有名になってしまったスポットなんですけどね…

      そもそも、この先に民家もありますから、地元住民の生活道路のはず

      ほら、電線と街灯があるということは、この奥に人々の暮らしがあるということです」

[リン]  「そっか ただの山道に灯りなんかいらないよね」

 

 

[リン]  「あれ、家がある! マスターの言う通りだ よくこんなとこに住めるなぁって思うけど」

[おれ] 「車で行けば市街地まで15分くらいでしょうか、そこまで不便ではないのかと

      世の中、ここよりずっと辺鄙なところに住んでいる人はいくらでもいますから」

 

 

[おれ] 「電柱が消えました この先はいよいよ住む人のいない地区ということですね」

[リン]  「こんな時間に通る人なんかいないってこと? 怖いなぁ」

[おれ] 「さっきも言いましたが、ここ有名スポットへのアクセス路ですからね

      今は深夜でもそこそこ通る車はあるのではないかと思うんですよ」

[リン]  「山奥に向かう道にしか見えないんだけど」

[おれ] 「山奥まで走ると、有名になった"とある場所"に着くんです

      ひと昔前まで、訪れる人はそんなにいなかったと思うんですけどね」

 

 

[リン]  「なんか昔のこと知ってる言い方だけどさ もしかして、マスター来たことあるの?」

[おれ] 「一度だけ、しかも真冬の閉ざされた時期に ここ冬季は除雪されないんですよ

      四駆、それもそれなりの本格的な車でないと来られない山だったんですが」

[リン]  「こんな雪積もってる道、わざわざ来る人いないよ!」

[おれ] 「誰も来られない雪道だから、わざわざ来たんじゃないですか」

 

 

[おれ] 「ちょうどこの辺りが、雪道の写真と同じ場所かもしれないんですが」

[リン]  「そんな気もする…けど、どうかなぁ」

[おれ] 「暗くて確認のしようもありませんね」

[リン]  「ずいぶん登っていくけど、だいじょぶなの?」

[おれ] 「20分から30分ほどかかりますが… 危険個所はないから、大丈夫ですよ」

 

 

[おれ] 「そろそろ到着です」

[リン]  「こんな真っ暗なとこが目的地? 人なんかいるわけないじゃん!」

[おれ] 「誰もいないのならそれが一番いいのですが、そう都合のいい話など…

      あ、やっぱり来てますねぇ 当たり前なんですけど」

[リン]  「赤い光が見える 車?」

 

 

[おれ] 「高ボッチ高原 標高1665mの高ボッチ山山頂付近に広がる一帯の呼び名です

      初夏から秋までは牛の放牧をしていますが、今年はすでにシーズンオフでしょうね」

[リン]  「でも、こんなにたくさんの人が来てる なにか理由があるんでしょ?」

[おれ] 「その通り なにせ有名スポットですからね」

[リン]  「あ、キャンプ場で人気とか?」

[おれ] 「一時はキャンプ禁止だったんですが、今はエリア限定で許可されているようです

      でも、ほとんどの人はキャンプしている様子ないですよね」

[リン]  「車で寝てるだけみたい なんのために泊まってるんだろ」

[おれ] 「朝まで過ごす意味があるってことですよ」

 

 ※この先一部風景写真は拡大表示可能です

 

 

[リン]  「うわぁ! 星空が綺麗だよ!」

[おれ] 「星空観察の名所でもあるようです もっとも、市街地に近すぎる難点はあるんですが」

[リン]  「そういえば誰も空見上げてない …ってことは、みんな星見に来てるんじゃなさそうだし

      もっと有名な何かがあるってことかな?」

 

 

[おれ] 「今から15年以上前、まだここが人気スポット化するずっと前の時代

      雪道を1時間以上かけてたどり着いた山頂付近の眺望が、これです」

[リン]  「絶景じゃん! 湖みたいなのが写ってるけど」

[おれ] 「眼下に諏訪湖を一望できる、眺望地なんですよ」

[リン]  「わかった! この景色見たいから、みんな朝まで待つんだよね?」

[おれ] 「朝の眺めも素晴らしいですが、夜も夜景があるじゃないですか

      見晴らしポイントはすぐそこです ちょっと見に行ってみましょうか」

 

 

[リン]  「わぁ!! すっごいきれいじゃん!!」

[おれ] 「見事でしょう」

 

 

[リン]  「山と湖の自然と、街の光の競演って感じ!

      有名になるのも納得だよ 夜景スポットだもん」

[おれ] 「なんかマンガとかアニメに取り上げられて知名度が急上昇したそうな

      おれそういうのに興味ないので内心複雑ですが、まあこうなってしまったわけで

      ほかの人が楽しもうとするのを批判するのもおかしいですからね」

[リン]  「みんながこの眺めのこと知っちゃったら、そりゃ大勢人くるよね」

 

 

[リン]  「町の光の奥のほうに見えるのって、もしかして、富士山?」

[おれ] 「真っ暗に感じる夜空も、結構明るく見えるんですよね

      星灯りなのか、それともさらに向こうにある首都圏の輝きが背景になっているのか」

[リン]  「感動的な眺めだなぁ」

 


 

[リン]  「星空もきれい 目の前の景色の中に、あらゆる美しさが集められてるって感じ」

[おれ] 「自然の美しさと人工物の美しさは別物だと思っていたりしますが、

      両方が組み合わさって作り上げられる見事な眺めっていうのもあるんですよね」

 

 

[リン]  「横浜で夜空見上げても、こんなに星見えないんだよ ここの星空はすごく賑やか!」

[おれ] 「夏と違って天の川が見えませんから、主演が欠けたような物足りなさを感じもしますが…

      いやいやこれだけたくさんの星が見えるのだから充分なのかもしれませんよね」

[リン]  「ほんとそれー! 数えきれない星々が空いっぱいに輝いてるだけで、感動しちゃうよ」

 

 

[リン]  「星空に詳しいわけじゃないけど、オリオン座だけは見つけられるよ」

[おれ] 「一番見つけやすい星座ですからね」

[リン]  「あの三ツ星、たぶんほとんどの人が知ってるんじゃないのかなぁ」

 

 

[リン]  「オリオン座って、一つだけ赤い星が含まれてるんだよね」

[おれ] 「ベテルギウスですよね」

[リン]  「赤い星って、お年寄りの星なんだったっけ?」

[おれ] 「この星もまもなく生涯を終えると言われています」

[おれ] 「そっか オリオン座もいつか形が変わっちゃうんだぁ」

 

 

[リン]  「そだ! ねえねえ知ってる? 三ツ星の下側に、もう一つ小さな三ツ星みたいのが

      並んでるじゃん ほらほら、オリオン座の中、下のほうに」」

[おれ] 「オリオン座の三ツ星は横並びですけど、小さな三ツ星は縦並びですよね」

[リン]  「その小さな三ツ星のうち、真ん中の星 よく見るとさ、ちょっと違うんだよね

      ほかの星は光の点なのに、これだけはぼんやり広がって見えるの」

[おれ] 「おじさん老眼と視力低下で、そこまで視認できないんっすよシクシク」

 

 

[リン]  「ほら、写真拡大するとわかるの ほかの星と全然違う」

[おれ] 「勉強しましたねぇ」

[リン]  「これ、恒星じゃないんだよね "星雲"っていうやつなんでしょ」

[おれ] 「M42『オリオン大星雲』 素人でも観察しやすい星雲の一つですね」

[リン]  「こういうの、実際に自分の目で見れるって、何気にすごいことだなって思う」

[おれ] 「オリオン大星雲は誕生から1万年ほどのとても若い天体だそうですよ

      あの輝きの中に、新しい恒星が多数生まれているんだとか」

[リン]  「一つの星座の中に新しい命と尽きていく命が共存してるって、ちょっと不思議」

 

 

[リン]  「小さな星まで見えるから、横浜の夜空の10倍くらい数えられそう

      あの赤い星、火星かな」

[おれ] 「そのようですね ほかの星とは違う動きをするのが、太陽系の惑星です」

[リン]  「赤くて明るい星ってあんまりないじゃん 火星は横浜でもわかるからね」

[おれ] 「やっぱりよく勉強してるじゃないですか」

 

 

[リン]  「宇宙学ってさ、学校で習うものの中で、日常生活に一番役立たないはずなんだけど、

      あたしにはそういうとこがすごくロマンチックで魅力的に感じるの

      手が届かないし、知ったことがホントかウソかもわからないから、空想ばっか

      でも、だからこそ夢いくらでも描けるじゃん」

[おれ] 「リンちゃんが星空を好むのも納得ということですね」

[リン]  「マスターにいろいろ見せてもらってるうちに気になるようになったんだけどね」

 

 

[リン]  「周りの車の人も、もう寝てるのかなぁ」

[おれ] 「早起きするために早めに睡眠をとっている人が多いと思います」

[リン]  「あたしたちも今夜は車で泊まるんでしょ?」

[おれ] 「世の中は3連休ですし、さすがに宿をとるわけにはいかないんすよシクシク」

[リン]  「連休じゃなくても、ホテルとか避けるくせにー」

[おれ] 「リンちゃんと一緒に宿泊施設なんて、そう簡単にできますかいなシクシク」

 

 

[リン]  「あたしに気を使ってくれてるでしょ? いつも聞いてるから、言ってる意味は分かるけどさー

      これでも大人になったつもりなんだけどなー」

[おれ] 「気を使うとかより、常識的なモラルと言いますかですね」

[リン]  「16歳は結婚できるんだよ それに、ほかの子たちより10年以上長い時間経験してるし

      子供っぽく見えるかもだけど、マスターと過ごすうちにだいぶ大人になったよ、あたし」

[おれ]  「外見は10代のままで精神年齢が20代って、それ最強ですって」

 

 

[リン]  「でも子供扱いしてるじゃん! 仕方ないよねー、確かに子供っぽく見えるんだろうからね」

[おれ] 「若く見られるのは特権ですって 褒めてるんですけどね」

[リン]  「マスターだってかなーり若く見られるんでしょ? あたしも褒めてるんだけどっ!

      結局のとこ、あたし魅力ないからねー」

[おれ] 「おれから見れば、リンちゃんは魅力の結集体で、羨ましい限りなんですって」

[リン]  「褒められても、実際にそう見てくれてる実感がないの 自信持てなくて」

[おれ] 「何度も言いましたよ もしもおれが10代の頃リンちゃんと出会ってたら…って」

 

 

[リン]  「でもマスターさ、あたしにあんま興味興味なさそうじゃん」

[おれ] 「実年齢考えて自制しているんですよ」

[リン]  「たまにはきれいなホテルとかに泊まって一緒にゆっくりしたいのにー

      マスターはそういうの嫌なんでしょ」

[おれ] 「泊まれるのなら泊まりたいですよ」

[リン]  「ホントにー?」

[おれ] 「本当ですよ、リンちゃんとならおれだって」

[リン]  「もぉ~ えちえちなんだからぁ♡」

[おれ] 「リンちゃんが言わせたんじゃないですかシクシク」

 

 

[リン]  「でも、今夜はここがいいの このまま車で休むんでしょ?」

[おれ] 「突然決めた貧乏旅行ですので…すみませんねぇシクシク」

[リン]  「ううん だって、ここってマスターの思い出に残ってるとこみたいだから」

[おれ] 「10代のではなくて、すでに大人になってからの記憶なわけですが…

      でも日本全国の山を走ったり、たくさんの仲間と集っていた時期

      今とは違うライフワークでしたが、あの頃は充実していたんですよ」

 

 

[リン]  「で、今目の前にあるのが、その記憶と同じ景色なんでしょ?」

[おれ] 「雪山ではありませんが、間違いなくあの時のあの場所ですね」

[リン]  「なら、あたしにとってもたぶん大切に思える景色なの」

 

 

[リン]  「マスターといる間、あたしはいろんなこと吸収したいの

      体験や知識だけじゃなくて、マスターの記憶まで含めてね

      だから、こうやって一緒に経験することすべてが、あたしの大事な目的」

[おれ] 「つまんない知識ばっか押し付けちゃって、すみませんね」

[リン]  「マスターと旅しなかったら、こんなに星空に惹かれることなかったと思うの」

 

 

[リン]  「だからね、こうやって車で山に泊まるのも、あたし好きなんだよ」

[おれ] 「星が見えるだけで、なにも快適ではないですよ」

[リン]  「星見ながら眠れるって、最高の贅沢じゃん!」

 

 

[おれ] 「変わった子ですねぇ、リンちゃんは」

[リン]  「その変わった子がよくて、いつもあたし連れてきてくれるんでしょ」

[おれ] 「その通りなんですが」

[リン]  「マスターが変わった人だから、あたしもそれ習って変わった子になったんだからねっ!」

[おれ] 「喜んでいいのか、そうでもないのか…」

 

 

 

次回、第3話を無事に出せるのか?

そろそろ危なくなってきた気がしてきたぞ(泣)。

 

 

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