林 哲介(物性物理学、大学教育論) | 科学カフェ京都(特定非営利活動法人)

科学カフェ京都(特定非営利活動法人)

科学を身近に! 技術における意思決定の民主化を目指す

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◆◆ 科学カフェ京都 第180回定例会 ◆◆




日時: 2024年 6月15日(土) 2時~4時30分


話題: 『科学と民主主義』― 現代の危機を克服できるか ―


講師: 林 哲介 先生
(京都大学名誉教授 専門:物性物理学、大学教育論)
https://www.nakanishiya.co.jp/book/b134998.html
https://www.hmv.co.jp/artist_%E6%9E%97%E5%93%B2%E4%BB%8B_200000000685996/biography/

会場: 京都大学理学研究科セミナーハウス
http://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/map6r_n.htm
(上記地図の番号10の建物です)



概要:
子どもたちや若者の“理科離れ”ということが言われるようになって久しく、対策の議論や試みも行われてきましたが、この傾向は現在も続いていて改善に向かっているようには思えません。
 コロナ一年目まで7年余り、複数の大学の教養教育に携わり、文系・理系入り混じった学生たちと触れ合ってきましたが、「理科離れ」が単に理科・自然科学への興味・関心の減退というだけでなく、科学への信頼や期待の希薄化、そしてさらに、現代社会の閉塞感、将来への希望感の喪失という、社会的・文化的な状況と繋がっていることが強く印象づけられます。広い意味での「科学離れ」、「科学性の減退」の時代であり、そしてこれは歴史の流れにおける「危機」と受け止められます。
 科学と社会思想の歴史的変遷を俯瞰することを通して現代の状況を捉え、次の時代への発展をどう考えるか、学生と議論し感じてきたことを紹介します。「危機」から次の発展への鍵は、社会のあらゆる問題について科学的に検討・議論することが若い人たちの生活の日常となることであり、そしてこれは民主主義の実質化と関わる課題です。

参考文献
https://www.amazon.co.jp/dp/4814005032/