趣旨書 | 科学カフェ京都(特定非営利活動法人)

科学カフェ京都(特定非営利活動法人)

科学を身近に! 技術における意思決定の民主化を目指す

科学カフェ 趣旨書


 現在、世界の科学技術の進歩には目を見張るものがあり、その現状を把握することは、それを専門とするものでさえ戸惑うほどである。まして一般の人々には、極めて困難であると言わざるを得ない。
 いっぽう科学技術は、豊かで健康的な人間社会の構築と、持続可能な発展のために、極めて重要な要素の一つであるとの認識は、世界の国々が既に共有するところである。
 また、科学技術は単に物質世界への貢献のみならず、芸術や文系諸学問とともに、人類文化の両輪を担い、人類の世界観・人間観に革命的な変化をもたらしてきた側面を持っている。このように我々の生活に大きな関わりをもつ科学技術について、国民自身がよりいっそうその素養と感性を身につけることは、強く推奨されるべきである。それにもかかわらず、昨今の日本においては、科学離れ、理科嫌いの傾向が強まりつつあると指摘されている。
 我々の開催する「科学カフェ京都」は、この現状を打開する一助として、専門家の話と、それに対する一般聴衆の忌憚のない意見開陳、質問を双方向的に交わし、議論を戦わせることによって、相互の理解を深めようとするものである。
 なお、この科学カフェは、単なるサークル活動をして位置づけられるべきでなく、英国で始まり、フランス、イタリア、米国、シンガポール、ブラジルなどの諸国で展開されつつある、2004年版科学技術白書でも紹介されているCafe Scientifique運動の考え方につながる国際的運動の一環として位置づけられるべきである。


活動の内容

1.双方向的公演会の開催
月1回、寛いだ雰囲気のなかで、各方面の科学者の講話を聞き、自由に意見を述べ、質問する会を催す。
2.科学カフェ運動の精神に関連する各種活動
3.一般市民との交流に意欲のある科学者の発掘
4.同じ目的をもつ他の諸団体との交流・連携
5.その他、運営委員会にて追加的に決められる  活動


事務局
 科学カフェ京都事務局(京都市左京区下鴨)


発起人
 伊藤榮彦(佐賀大学名誉教授)
 下浦一宏(元関西電力総合技術研究所)
 関 浩成(NPO法人日曜大学理事長)
 竹田俊男(京都大学名誉教授)
 武野正三(京都工芸繊維大学名誉教授)