【今日の深夜放送!】今回は「徒然草」です!NHK「ラジオ深夜便」『絶望名言』 | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ

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文学紹介者です(文学を論じるのではなく、ただご紹介していきたいと思っています)。
本、映画、音楽、落語、昔話などについて書いていきます。

【今日の深夜放送!】

6月22日(日)の深夜28時(月曜の午前4時)から、

NHK「ラジオ深夜便」

『絶望名言』の放送があります!

 

今回は徒然草です。

 

 

 

こちらでお聴きいただけます。

 

どうぞよろしくお願いいたします!

 

盗人を捕縛し、他の悪事を詮議【せんぎ】するよりは、世の人の飢えず凍【こご】えないような社会にしてほしいものである。人は定収入がないと恒心【こうしん】も持てないものである。せっぱつまって盗みもする。世の中がうまく治【おさ】まらないで凍えたり飢えたりするような苦痛があると、犯罪者は絶えないわけである。人民を苦しめて法禁を犯させるようにし向けて、それに罪を科するというのは不便【ふびん】なわざである。

 

しからばどうして人民を恵んだらよいかと申すなら、社会の上流に立つ者が奢侈【しゃし】浪費をやめて民を愛撫【あいぶ】し、農業を奨励する。こうすれば下民が利益を受けること疑いはない。衣食住が人並みであるのに盗みを働く者こそ、ほんとうの盗人と言うべきではある。

徒然草


 

 

 

 

絶望名言 文庫版

 

 

NHKラジオ深夜便 絶望名言

 

NHKラジオ深夜便 絶望名言2