『落語を聴いてみたけど面白くなかった人へ』を連載させていただいている、
月刊『望星』(発行・東海教育研究所 発売・東海大学出版部)の6月号が発売になっています!
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望星 2017年 06 月号 [雑誌]
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http://www.tokaiedu.co.jp/bosei/
よろしかったら、ぜひ。
今回は、
アフリカ大陸のコモロ諸島から、
口から口にずっと伝わってきて、
日本で落語になったお話をご紹介させていただきました。
落語というと、日本だけのものと思われがちですが、
原話をたどると、それは世界に広がっています。
世界の口承文学が、
今も現役として生き残っているのが落語なのです!
コロモ諸島でも今もお年寄りによって語られているようですが、
やはり滅びる寸前とのこと。
日本の昔話と同じです。
そういう中で、
日本の落語だけは、語り芸として、今も現役で残っています。
この貴重さは大変なものです。
世界中の口承文学の生き残りを日本人は耳で聞けるのです。
文字でないのが値打ちです。
なお、アフリカから日本に渡ってくる過程で、
話がさまざまに変化します。
そこも面白いです。
また、まったく変化しないところもあります。
そこもまた面白いです。
そこに、文字で記録された文学ではない、
口承文学の醍醐味があります。
コモロ諸島というと、
アロマオイルのイランイランが有名ですが、
落語にもじつはコモロ諸島産のものがあるのです。
着物に扇子という、純和風な落語ですが、
その背景には世界があり、
世界中から集まってきた面白い話の結晶であることを
感じていただければと願います。