本屋さんが文芸誌を創刊します!創刊号の特集は「カフカ」!私も参加させていただきました! | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ

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『絶望名人カフカの人生論』『絶望読書』『絶望図書館』、NHK『絶望名言』などの頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)です。
文学紹介者です(文学を論じるのではなく、ただご紹介していきたいと思っています)。
本、映画、音楽、落語、昔話などについて書いていきます。

本屋さんが文芸誌を創刊します!

赤坂の「双子のライオン堂」という本屋さんです。

文芸誌の名前は『草獅子(そう・しし)』
創刊号の特集は「カフカ」!
執筆陣は、辻原登、室井光広、山城むつみ……などとビッグネームが並び、驚きの豪華さです。


http://soushishi.liondo.jp/ 


23日(水・祝)に発売です。

あと数日ですが、発売前に予約すると、送料が無料になり、

予約特典としてポストカードもついてくるそうです。

 

カフカの特集ということで、おこがましいことながら、

私も参加させていただきました。

 

カフカの長編小説『訴訟(審判)』の第1章「逮捕」の翻訳を掲載していただきました。
他の執筆陣の方々の目にふれると思うと、針のむしろです…。
カフカの小説をまだ読んだことのない方々に、入門編として試し読みしていただけると嬉しいです。

 

それから、「マックス・ブロート礼賛」という文章を書かせていただきました。
ブロートは「友達の遺言を裏切って遺稿を出版した」「三流作家のくせにカフカの原稿を勝手に書き変えた」などと悪く言われがちです。
私もじつは最初はそう思っていました。
ところが、どうやらそれはちがうのです!
その詳細を書かせていただきました。

 

そして、この『草獅子』、
なんとブロートの唯一の邦訳が掲載されます!
『不気味なもの』というタイトルで、翻訳は種村季弘。
とても貴重なものです!
ブロートは三流作家などとけなされますが、カフカはブロートの小説をほめていました。
それは実際のところ、どういうものなのか?
ぜひご確認を!

 

その他、『草獅子』で、
個人的に楽しみで、早く読んでみたくてたまらないのは、
京大の川島隆先生の原稿です!興味深いことが書かれていると思います。
そして、堀田季何さんも書かれているようで、楽しみです!何を書かれたのだろう?
それから、ストロングマシン2号さんも寄稿されているはずで、嬉しいです。

 

本屋さんが文芸誌を創刊するというのは、他に例があるのかないのか知りませんが、珍しいことだと思います。

そして、とても勇気のあることだと思います。

最近は、本屋さんの関係のニュースは悲しいものが多かったですが、これはとても嬉しいお知らせで、個人的にもぜひ応援したいと思っております。
皆様も、もしよかったら、本好きな人も、そうでない人も、どうぞよろしくお願いいたします!