ちょうど100年前です!
いまだに冒頭の1行で、多くの読者を驚かしています。
古びるどころか、いまだに「なんだこりゃ」と言われています。
これはなかなかないことでしょう。
変身 (新潮文庫)/新潮社

¥350
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1915年の10月にカフカの『変身』が雑誌に掲載され、
11月に芥川龍之介の『羅生門』が「帝国文学」に掲載されました。
カフカと芥川は同時代なわけですが、
中村真一郎によると、芥川はドイツ語の原書でカフカを読んでいたそうです。
おそらく日本で最も早くカフカを読んで評価したのは芥川です。
中村真一郎によると、
芥川龍之介の『妙な話』や『馬の脚』にはカフカの影響があるとのこと。
ちなみに、九頭見和夫によると、
太宰治の『花火』には、カフカの『変身』の影響があるという説があるそうです。
そういうつもりで読み直してみるのも、また面白いかもしれません。