昨日、6月3日は、カフカの命日でした。
1924年の今日、6月4日から、
カフカのいない日々が始まりました。
カフカの最後の日々の話にも、
いろいろと興味深いエピソードがあるのですが、
このあたりのことは、
悲しすぎて……。
病気になってかえって喜んだあたりくらいまではいいのですが、
それ以降は、
つらくて、なかなか読めません。
食事がとれなくなって、
喉の渇きに苦しんだカフカは、
病室の花瓶の花がちゃんと水を吸っているかを、
とても気にしています。
「芍薬の世話をしたい。芍薬はとてもひ弱だから」
「芍薬が花瓶の底にふれていないか、見てくださいませんか」
「花瓶に押し込められている、そのいちばん下の花が苦しまないよう、
気をつけなくては。
どうすればいいだろう」
いずれも、
しゃべれなくなっていたカフカが、
メモ帳に書いた言葉です。
「ちょっと手を額においてください。ぼくに勇気が出るように」
(T.T)