オルハン・パムクもカフカ好き 主人公の名前が「カラ」な理由 | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ

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文学紹介者です(文学を論じるのではなく、ただご紹介していきたいと思っています)。
本、映画、音楽、落語、昔話などについて書いていきます。

前回、書き忘れたのですが、
オルハン・パムクも、そうとうなカフカ好きのようです。

単行本の『わたしの名は紅』のほうの「あとがき」にこうあります。

「著者はカフカを愛好するところから、
 しばしば主人公の名前をとりあえずkないしはkaで書き始めて
 後で名前を考えると話してくれた」

そのせいか、
『わたしの名は紅』の主人公の名前は「カラ」です。
トルコ語で黒を意味するそうですが、
訳者によると、
「実際にはカラという名前は聞いたことがない」
とのこと。