取材1日目! | 「絶望名人カフカ」頭木ブログ

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『絶望名人カフカの人生論』『絶望読書』『絶望図書館』、NHK『絶望名言』などの頭木弘樹(かしらぎ・ひろき)です。
文学紹介者です(文学を論じるのではなく、ただご紹介していきたいと思っています)。
本、映画、音楽、落語、昔話などについて書いていきます。

11月8日、東京での取材の1日目。

前日の鼻水ポタポタはなんとか止まり、
ほっとしました。
また栓がゆるまないように、
厚手のコートに、帽子に、マフラーに、マスクという、
重装備で、家を出ました。
東京としては、比較的、暖かい日だったようで、
そんな人は他にいませんでした。

そんな姿で都内のスタバにて待ち合わせ。
取材は初めてなので、
かなり緊張していました。

「忙しいんだから、ちゃちゃとしゃべってね。
 記事を載せるかどうかは、話が面白いかどうか次第だからね」
なんて感じかなーと。

ネガティブなもので、
ついつい悪い想像が頭をかすめます。
冷たい仕打ちにあって、
ショックを受けて、
とぼとぽ帰る自分の姿とか。

でも、実際には、そんなことはまったくありませんでした。

最初はY新聞の取材。
ここは記事を載せてもらえるどうかまだわからない
ということだったのですが、
とても熱心に話を聞いてくださいました。
写真撮影も、かなりこってくださって。
「絶望している顔をして」と言われたのは、困りましたが。
撮影後も、さらにいろいろ質問され、
本にすごく関心を持っていただいていて、
驚きました。

次は、T新聞社。
昼食をとりながら、
ご自身の体験なども話してくださって、
とても親身に話を聞いてくださいました。

次は、雑誌Sの編集長がお会いくださいました。
とても歓迎してくださって、
今回の本をきっかけに、
カフカの全集などをそろえて、
すっかりカフカにひたってくださっているとのことで、
感激しました。

しかも、最初のひと言が、
「解説を読んでいて感じたんだけど、もしかして落語が好きじゃない?」

これには驚きました。
たしかに、落語が大好きです。
でも、今回の本に、落語ノリなんてまったくありません。
それでも、どこかににじんでいたのか?
いまだに不思議ですが、
読み巧者の慧眼には恐れ入った次第です。

最後はサイトAの取材。
ここでもとても熱心に取材していただいて、
この本を読んで感じたことなどもお話しいただけました。

取材を通して感じたのは、
みなさんが、今回の本の趣旨に、
とても賛同してくださっている、ということでした。

今のような時期に、絶望の名言集を出すというのは、
ちょっと理解されにくいことだと思っていたのですが、
ぜんぜんそんなことはなくて、
とても自然に受けとめてくださっていました。

そのあたりを突かれると思っていたので、
むしろ拍子抜けするくらいでした。

そして、みなさんが強い興味を示してくださって、
熱心に話を聞いてくださるおかげで、
なんだかこちらまで興奮してきて、
その日は、なかなか寝付けないほどでした。