間質性肺炎の父(番外編その1) | 人間万事塞翁が馬

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~単身赴任中の夫と、こども3人を育てる、40代専業主婦のブログ~
2022年にアメブロを開始して少しの記事をアップしましたが、介護や育児に追われて更新できずにいました。2024年これから本格的に更新していこうと思います。2022年にアップしたブログは一旦削除しました。

間質性肺炎の父をみていている中で、感じたこと、得た事で【運動】【酸素ボンベ】【酸素濃縮器】について、少しまとめたいと思います。

 

*お願い*

私は患者でもなく医療従事者でもありません。

あくまで患者である父を見守った家族の視点からまとめた個人的な意見であることをご了承ください。皆様のご病状にあった運動を行っていただけますようお願いいたします。一切の責任は負いかねます。

 

 

筋力を低下させない。

運動(有酸素運動)をする。

これが本当に大切だと思いました。

 

肺機能を維持しているのも筋力。

全身の筋力が落ちてくると肺機能も低下してきます。

 

真夏や真冬の散歩は、体力が奪われます。しかし陽気の良い時は、気分転換にもなりますし、筋力の維持もでき、動けば食事がおいしく量も増してとれるようになります。

 

動作時の酸素が必要になってくると外出が億劫になる方が多いようです。先生もそのようにおっしゃっていました。そのような傾向は男性に多いともおっしゃっていました。私個人の見解ですが、おそらく女性は日用品の買い物など必要に迫られて外出せざるを得ないという要素もあるのかもしれません。

父も外出が減りました。

母が散歩に誘っても一緒に行くことは殆どありませんでした。

 

外出が極端に減ってくると、気分も落ち込んできました。

溜息が増えました。とても負のオーラを放っていました。

 

しかし、父も努力していなかったわけではなく、広くない庭ですが、芝生の上を酸素吸入しながら歩いていました。

 

軒下に自転車をおいてペダルに重りをつけてこいでいました。自作のエアロバイクです。

 

雨の日は、自宅の中を洋間~キッチン~和室~廊下と歩いていました。そして毎日血圧を測定し歩数を管理していました。

 

まだ動作時のみの酸素吸入の頃は、筋力アップのための、かかとの上げ下げ運動、壁をつかった腕立て伏せなどをしていました。

 

のちに急性増悪を起こすのですが、その入院中でさえ、ハンドクリップで握力を鍛えていました。

 

本当に頑張っていました。

 

酸素ボンベが必要になってからの生活では、「情けない」とよく言っていました。近所を酸素ボンベを転がしながら歩くことが嫌だったようです。身体が丈夫で体格も良く、体力や筋力も同年代の方に比べて優れていました。それが自慢でもあった父には、酸素ボンベをつけての生活が受け入れられなかったようです。

 

動くと苦しさがでてきた頃、入院して運動療法と酸素導入の指導がありました。通院では運動療法、指導などが行えないとのことでした。通院で対応するパワーが病院になく、入院のみで対応していると先生が言っていました。

 

肺機能の維持にはとにかく運動が重要だと感じます。

苦しさを感じるようになると運動が嫌になります。

動かなくなると筋力もおち肺機能が低下。

更に食事量も減少。

体重が落ちると肺機能が低下。

肺機能が低下すると身体を維持するためのカロリーが必要になります。

しかし運動しないとおなかが減らないので食べられない。

そして体重が落ちる。

間質性肺炎の悪循環です。

 

先生は、この悪循環に陥らないことが大切だと診察の当初から言っていました。

オフェブ寄り添いパートナーから送られてきた冊子にも、病気との付き合い方など注意点として書かれている内容です。

 

酸素導入時に、酸素ボンベ、酸素濃縮器の導入のためメーカーの方から説明がありました。

酸素ボンベを専用のリュックで背負って(手持ちのリュックでも良い)農作業や庭仕事を楽しむことができるようです。酸素ボンベを転がさないで両手が動かせるのが利点です。ボンベは小型のものを背負うので、流量にもよりますが、使える時間は短いめです。それと小型といっても重いです。まだまだ体力がある方は良いかもしれないです。

実際、月一回の呼吸器外来でこのボンベをリュックにいれて酸素を吸入している紳士がいらっしゃいました。身長の高い、70代前半の方だったと思います。

旅行の際は、規程日以前にメーカーへ連絡すると宿への酸素濃縮器のお届けと設置と回収もしてくれるようです。

旅行にも誘いましたが、旅行先で感染症になっても嫌だし、酸素ボンベ持って旅行なんて行きたくない自信がないと、断られました。

 

父は庭仕事や農作業が好きでした。ずっとやりたいと言っていました。リュックで背負って、少し庭仕事や農作業してみない?と何度か誘いましたが、実現しませんでした。

 

就寝や安静時の酸素は不要で、動作時の酸素のみ必要としていた時期です。まだまだ動けた時期でした。あの時期に、もっと散歩や運動できて体力維持できていたら・・・・・庭仕事や畑仕事をして気分転換できていたら・・・・県内の温泉にでも一泊で行けていたら思い出がつくれたのに・・・・と娘として後悔しています。

 

ですが、父がそれを望まなかったのですから、仕方ないです。

悔やんでもしかたないのですが、どうしても後悔の残っています。
 

酸素吸入の導入、運動療法・指導のために入院していたとき、理学療法士の方がとても父を励まして褒めてくれたようです。

まだまだ酸素を吸入していれば動けますよ!と・・。

この頃から継続的に、理学療法士の方の指導のもと、運動療法が受けていられれば良かったのにとも思いました。

病院では通院で対応していないことが、とても残念でした。

 

しかし地域で運動・リハビリを受けられる施設が多くあります。

歩いて数分のところにも送迎つきでのリハビリ施設がありました。

コミュニケーションが上手で、旅行先で知らない方とでも親しくなってしまうような社交的な父です。リハビリ施設での人と接することは父にとってメリットでしかないと思ったのです。

ケアマネさんと繋がって、適した施設を紹介してもらえるようにしよう!と父に提案しましたが、「まだいい。必要ない。」と断られました。

「酸素吸入しながら運動療法できる施設なんてあるのか?」と不安もあったようです。

 

自宅での運動やトレーニングは本当に頑張っていましたが、このような施設で過ごせば、気分も体力もまた違った経過があったのではないかと思っています。

 

 

酸素濃縮器について追記します。(2024.02.28)

 

父の使っていた酸素濃縮器はテイジンのものでした。

自宅への納入の際にこちらからリモコンをお願いしてもらいました。

リモコンは在庫がなく、すぐに貸し出しできない場合があるようです。

導入当初は、安静時は酸素不要で、動作時のみでしたので、電源をいれたり消したりするために、リモコンは必須でした。