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「楓坂四駒堂」
耄碌妄想日記 No.121でおます。
当ブログは
日・木 週2回更新です。
♪秋でもないのに ひとりぼっちが
せつ~なくて
ギターを弾けば~
詞・細野敦子
60年代後半、エレキバンドブームの一方
都市圏の私大の学生を中心として
静かなブームとなったフォークソングブーム
多くのグループがプロデビューした時代がありました。
いわゆる「カレッジフォーク」
いずれ改めて触れたいとは思いますが…
秋の名曲?ということで
今回取り上げるのが…
そんなブームの中で生まれたスマッシュヒット!
1970年秋のリリース
♪秋でもないのに
「本田瑠津子」
「ほんだるつこ」と読みます。
どうでもいいですが、私と同世代。
ハイトーンのクリスタルボイス
「山上路夫」&「菅原進(ビリーバンバン)」の
♪風がはこぶもの
「ピート・シガー」のカバー
♪一人の手
1972年のNHK朝ドラ「藍より青く」の主題歌
「山田太一」&「湯浅譲二」
♪耳をすませてごらん…などのヒット曲が…。
そのデビュー曲が…この
♪秋でもないのに
最初に感じたささやかな違和感
わざわざ、「秋」じゃないって言ってる訳です。
えー!?
しかし、どう聴いてみても
メロディラインを含めて
この曲が描き出す情景は「秋」じゃん!
♪秋でもないのに 人恋しくて~
♪秋でもないのに
沈む夕陽に 魅せられて~
「あかね雲」…「秋」の季語ではないのでしょうが
「あかね雲」が一番映えるのって「秋」だし…
「秋」じゃないもんね…と歌いつつ
余すところなく「秋」を描く
このセンス、おしゃれですねえ…
ご存じない方、どうかご視聴を!
※音源、貼れっちゅうんじゃ!
今回は…
いい加減、鬼退治に出立せんかい!
という…「桃太郎」です。
とてつもなく古い表現で
おとしました。
しかし、桃太郎の明日はどっちだ!
次回4コマは
「新選組京都無情篇」
遥かなるスクリーン
ハイスクール・ララバイ篇17
青春ポルノグラフィ
~桃色吐息がせつなくて
その1
※なんとサブタイトルの多いこと!
♪咲いて 咲いて 咲いて 咲いて
みたとて 明日は散る
今夜 今夜 今夜 今夜
かぎりの 狂い花
(詞・吉岡治)
60年代後半…高校生時代、多くの名作と出逢った名画座、南大津通「ロマン座」。
少し先走ると、70年代に入り、この「ロマン座」は一時「日活ロマンポルノ」の上映館になります。
「ロマン」繋がりでええやんけ!…ということだったんでしょうか?…
知らんけど…。
朧げですが、「ロマンポルノ」以前の「日活映画」を上映していた時期もあったかも…
私は何作かの「吉永小百合」主演映画をこの「ロマン座」で観た微かな記憶があるのですが…。
さて…
前回まで、60年代後半の邦画各社「東映」「東宝」の「シリーズ映画」のいくつかに触れてきました、
残りの「松竹」…そして傾きかけていた「大映」「日活」の「シリーズ映画」へという段取りなのですが…。
なんせ、基本「行きあたりばったり」のこのコラム。
いずれ前述の「日活ロマンポルノ」に触れる前に…
その前段階として、いわゆる…えー…ぶっちゃけ日本の「エロ映画」の歴史を、かなり雑ですが紐解いてみます。
「東映」のそうした作品にも既に触れていますしね。
こうしたテーマを不快に感じるみなさん…特に女性のみなさん…
ひたすら申し訳ありません。
出来る限り爽やかに触れていこうと思いますが…
そんなん、出来るんかい!
何なら、スルーしてくださいね。
ご承知の通り、健全な男の大半は「スケベ」です。
頭のどこかに常にこの「スケベ心」が宿ったりしています。
まして、この60年代後半、私は思春期の真っただ中…
既にお気づきだとは思いますが、映画とて、その好奇心は下半身方面に向かいがち…。
淫らな妄想に苛まれる…という程ではないにしろ…まあ…人並みに…。
振り返れば、当時の「吉永小百合・日活青春映画」…
「石坂洋次郎」原作も多かったせいか…そうしたうっすらとしたセクシャルな部分にも萌えていたんだと思います…う~ん。
乱暴に「エロ映画」とか言ってしまいましたけど…東映が「東映ポルノ」という言葉を使う 1967年以前には日本には「ポルノ映画」というカテゴリーはなかったと思います。
この言葉は当時の男性週刊誌「平凡パンチ」「週刊プレイボーイ」なんかで知ったのかな…?
戦後「映画」は健全かどうかはともかく、家族で楽しめる娯楽であった訳です。
「娯楽の王様」とも言われました。
その「王様」の地位を脅かし始めたのが「テレビ」ですね。
そこに危機感を持った映画人たち…。
ひとつの対抗策として、当然考えたのは、「テレビ」にはできないプログラム…。
実を言えば、それ以前から「新東宝」あたりでは、大人の男性向き娯楽作品を積極的に制作していた訳ですが…まあ…エロ方面です
。
1950年代…「女王蜂シリーズ」だの「女真珠王」だの「肉体女優殺し」だの…
こうしたケバいポスターの数々が、ガキんちょだった私の通学路でも普通に掲げられていたことは、前にも書きました。
おおらかと言えばおおらか…。
成人映画…「映倫」により「成人向映画」が選定されたのが1955年。
このあたりの作品は中身も描写そのものも、それほどではなかったため、基本的には一般映画だったと思うのですが…。
戦後まもなく勃発した労働争議…「東宝争議」そのさ中に生まれた「新東宝」。
その経緯はいろいろあるんですが…
「細雪」「西鶴一代女」といった文芸作も作れば
「ノンちゃん雲に乗る」とか「しいのみ学園」という児童映画
「明治天皇と日露戦争」等、近代の戦史もの…?
そして前述のエログロ路線まで…どさくさで生まれた会社らしく、雑多なプログラム
しかし、映画産業最盛期ですら、総じて観客動員数では、他5社に大きく水をあけられる状態。
商売ですから、そういう状況の中、比較的集客率の高い…エロ路線が年々増えていったような…。
さすがにおおっぴらに「エロ映画」とは言わず、この頃は「お色気映画」?
出演する女優を「お色気女優」とか言ったそうです。
せいぜいバストトップが見えたとか、見えなかったとか…そんな程度だったと思うのですが…。
自分で書いたこと、すぐ忘れるんで、繰り返しになるかも知れませんが…
この頃の「お色気女優」で憶えているのは…
むろん、当時は道端のポスターを通じてのみ…一応、ちゃんと見てたんですね…幼いながら背徳感に苛まれつつ…。
「三原葉子」…グラマラスな東北美人。
極彩色のポスターの中でも、ひときわ映える真っ赤な口紅…
煽情的ではあっても、どこか品があったような…。
冒頭の3作品は、基本はサスペンス?…これも一般映画だったと思います。
その後、60年代半ばから70年代、数多くの「東映」作品に出演するのですが、その魅力は変わらず…
独特の程よい色香を感じさせる…昭和の多くのおとうさんを魅了した女優さんでした。
当然、映画は興行…客を呼べるとなれば、他社もこうした傾向の作品を制作…。
50年代、「大映」ではもう少し品よく、「若尾文子」主演の「性典シリーズ」など…青い性をモチーフにした作品も作られ…その系譜は倒産間近の「関根恵子」まで断続的に続きます。
これも繰り返しになると思いますが…
私の初「若尾文子」は1957年の「青空娘」。
これは「源氏鶏太」原作の青春映画。
エロさなど皆無ですが、どこか清廉な色香の漂う聖少女…
あの時、捉えられた心…
おそらく映画における、私の「ヰタ・セクスアリス」の始まり?
わー!しょうもな!
「ブルー」から「ピンク」へ
さて…「性」をモチーフにしたエンタメ。
「出雲の阿国」まで遡る気はありませんが…。
紛うことなき、人としての必然の営み
神事・祭礼など、それをおおらかに楽しむという風習は日本各地に残っており…
ところが明治・大正・昭和と、特に都会では次第に淫靡ものに…。
淫靡であればあるほど、男はよりすけべ心をそそられたりするのですが…
映像に限れば…「ブルーフィルム」…ご存じでしょうか?
モノクロなのにブルーって…
主に戦後でしょうね…性行為を記録した?8ミリないしは16ミリのフィルム。
芝居仕立てのモノも含め、数多くの作品が作られ、非合法に上映会が催されたようです。
1957年、売春禁止法施行、翌年、いわゆる「赤線」は廃止。
それに伴い、「ブルーフィルム」の取り締まりも厳しくなったようで…。
そうした中での、「お色気映画」「性愛映画」…これはあくまでも合法…
ところが1961年…
そんな作品を量産していた「新東宝」が倒産。
そしてその直後、「新東宝」の社長だった「大蔵貢」が、「性愛映画」に特化した「大蔵映画」を設立…。
これが今日まで脈々と続く、「アダルトビデオ」とはひと味もふた味も違う「ピンク映画」のルーツ。
以後「エロティカ」なのか「ポルノグラフィ」なのか…
「玉石混淆」の膨大な数の作品群。
この項初回…これ以上スケベ心を晒すのもアレなんで…
受験を控えた初心な高校生の、意を決して?のうれし恥ずかし…
しかも条例違反の「ピンク映画館」初潜入記等は次回で…。
で、最後、少し余談を長めに…
冒頭の「歌詞」…
1965年リリース、「島和彦」が唄った♪悦楽のブルース。
「悦楽」…喜び楽しむことなんですが、どことなく淫靡な雰囲気がしませんか?
「詞」は♪天城越え、♪細雪の「吉岡治」…自身、初の作詞。
「曲」は、♪乱れ髪、♪矢切の渡しの「船村徹」
映画通の方ならこの「悦楽…」でピンと来るかも…
この♪悦楽のブルースは同1965年の「大島渚」監督作品「悦楽」の主題歌。
名作ですが、これもある種の「性愛映画」?
「中村嘉葎雄」の名演…
それと妖精時代のコケティッシュな「加賀まりこ」
…21くらい?
今も変わらずフェアリーなのは奇跡ですね‥‥。
♪悦楽のブルースと言えば…♪恍惚のブルース。
いやいや…個人的にイメージが被ってるだけなんですが
こちらは1966年リリース
「青江三奈」…もうご存じない方も多いのかも…
もう亡くなって何年になるのやら?
先日、ストを決行した「西武池袋本店」
アマチュア時代、「青江三奈」が勤めていたのは、ここの化粧品売り場。
何故か不意にそんなことを想い出しました…記憶中枢が異常です。
いつになくピンク多様のコラムになりましが
最後までお読みいただいたみなさん、ありがとうございます。
以下、次週です!