耄碌妄想日記 日曜版 №60 | 楓坂四駒堂

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耄碌妄想日記

曜版No.60でおます。

 

♪帰りた~い 帰れない

あなたの胸に

風~立ちぬ 今は~秋

今日から私~は

心の旅人

クローバー

※詞・松本隆

 

未だ残暑厳しい中…

せめて気分は秋色にと…

秋の名曲を…

 

「松田聖子」​​​​​

デビューの年、1980年

3rdシングル、初のオータムソングは

♪風は秋色

 

ここまでの詞・曲は

「三浦徳子」&「小田裕一郎」

♪チェリーブラッサム・♪夏の扉・♪白いパラソル

曲は「財津和夫」音譜

 

そして2年目1981年秋のシングルが

この♪風立ちぬ

詞は♪白いパラソルに続いての「松本隆」

そして曲が初めての「大瀧詠一」

 

「風立ちぬ、いざ生きめやも」

元をたどれば、「ポール・ヴァレリー」「堀辰雄」

これらの作品の持つ、清廉さと透明感

これを「松田聖子」の声質にフィットさせた

詞・曲・アレンジの勝利。クラッカー

そもそもがアルバム企画、

 

7枚目のシングルにして

「松田聖子」がアーティストとして脱皮した

エポックメーキングな楽曲。

 

個人的には「聖子」ベスト3に入る曲。

 

ちなみに1982年秋が♪野ばらのエチュード

そして1983年秋、♪瞳はダイアモンド宝石白

いずれも「松本隆」「呉田軽穂(松任谷由実)」

 

♪瞳はダイアモンドキラキラ

失した恋に降り注ぐ雨の矢たち…

これって秋の歌なの?

そう思ったりもしますが

さすが「松本隆」の言葉のチョイス

 

♪映画色の街~ 

 

ね?たしかに秋ですね。

 

こんな秋の名曲が似合う季節は

本当に来るんでしょうか?

 

 

 

 

 

 

「幸福な王子」です…。

「オスカー・ワイルド」

ワイルドに冒涜してみました…ってか!

う~ん

絶望

 

次回4コマ

太郎黒伝説」

・・・

 

ドクロ

 

 

 

 

 

 

第2章

「豊饒の海へ」

 

Chapter

年誌は荒野をめざす

 

3「ガロ」との遭遇 その6

 

池上遼一 

 

 

♪君と二人で歩いた 浜辺の思い出

 何も言わずに口づけを かわした浜辺

 

 ああ~ もう恋なんかしない

 誰にもつげず ただ波の音だけ

 さみしく聞こえる~ 波 

 ※詞・矢沢永吉

 

 

 ガロ卒業?後の「池上遼一」について…

 

 単なる想像でしかありませんが…

 様々な意味で、1970年からの「別冊少年マガジン」

 「スパイダーマン」の連載が彼のその後の方向性を決定づけたような気がしてなりません。

 キャラクター重視のアメコミアメリカであったこと…

 プロの作家である「平井和正」との共同作業であったこと…。

 

 「平井和正」…SF小説執筆の傍ら

 1963年には「漫画原作者」として、「週刊少年マガジン」にて「8マン(画・桑田次郎)」を連載…これが大ヒットビックリマーク

 「桑田次郎」とのコンビはこの後、何作か…。

 

 更に「石森章太郎(後・石ノ森との共同原作でしたが、同じく「マガジン」「幻魔大戦」を連載(1967~)…。

 ま、この「幻魔大戦」…いろいろすったもんだがあってか、中途半端に終わってしまったという記憶があるのですが…。絶望

 ともかく「平井和正」、「漫画」にも精通した作家だった訳で…

 元はアメコミとは言え、「平井和正」オリジナルのストリー展開で人気作に…。

 

 デビュー間もない「池上遼一」にとって、このコンビでの仕事は、この上ない刺激があった筈…。

 

 メジャー漫画誌に進出して以降、ほぼ、いわゆる原作付きに徹したのは、この時がきっかけだったような気がします。

 

 ガロでは、短編ですが、キャラクター始め、ストーリーはすべてオリジナル。

 これで押し通すこともできない訳ではなかったでしょうが…さすがプロフェッショナル!

 作品の質を高めるには「餅屋は餅屋」

 そのあたりの割り切り方は凄いですね…。クラッカー

 

 ここ今日に至るまで、その姿勢は微動だにしない…。

 

 この例えが適切かどうかはわかりませんが…

 「矢沢永吉」

 冒頭の「くちづけソング」キスマーク

 「キャロル」時代の名曲♪夏の終わり

 おとうさん!この季節になると、なぜか想い出しませんか?

 

 要するに書こうと思えば「詞」だってかける訳ですが…

 この「キャロル」時代はほぼ「大倉洋一(ジョニー大倉)」に…

 

 ソロ転身後は、才能ある作詞家たちに「詞」は委ね

 自らはメロディメイク、アレンジ、パフォーマーに徹する。

 見事なプロフェッショナルですよね…。

 

 まさに「池上遼一」も然り!

 

 前回紹介した「競輪漫画」「ひとりぼっちのリン(1972~・週刊少年マガジン)の原作者は「阿月田伸也」「雁屋哲」の別名ですね。

 

 そしてこの「雁屋哲」とのコンビで大ヒットクラッカーしたのが

 「男組(1974~・週刊少年サンデー)

 格闘技系学園漫画の元祖?

 主人公「流全次郎」…なんちゅうネーミング!ラブラブ

 名前負けしない「池上遼一」の圧倒的なキャラ造形…。

 

 他で言えば「舞(1985~・サンデー)」「信長(1986~・スペリオール)「工藤かずや」

 「ゴルゴ13(さいとう・たかを)」、「パイナップル・アーミー(浦沢直樹)などのストーリーテラー。

 

 「サンクチュリア(1990~・スペリオール)」「オデッセイ(1995~・スペリオール)「史村翔」

 これはもちろん別名「武論尊」「ドーベルマン刑事」「北斗の拳」ですね。

 「武論尊」名義では「HEAT~灼熱(1998~・スペリオール)「覇~LOAD(2004~・スペリオール)など…。

 

 そして…やはり…

 1973年I・餓男(アイウエオボーイ(週刊現代~)以来、数々の作品でコンビを組んだ「小池一夫(一雄)

 

 この…「小池一夫」らしいと言えばらしい…奇妙なタイトルの「I・餓男」も数奇な運命を持った作品。

 主人公「暮海猛夫」の日米を舞台にした壮絶な復讐劇。

 1973年、「週刊現代」という総合週刊誌で連載が開始され、その後、「劇画ゲンダイ(講談社)へ。

 これが休刊後、何故かライバル「小学館」の男性誌「GORO」で連載開始。

 その後、休載、再開…やがて未完のまま、終了…と。

 おもしろかっただけに…なんか残念な作品でした。

 

 しかし、これ以降も「小池一夫」とのコンビは、「I・餓男」と同テーマの「傷追い人」始め、長らく「スピリッツ」の看板に…。

 

 原作者と劇画家の作品制作過程における役割分担。

 漫画・劇画制作の核は「ネーム」

 即ち「構成・構図」ですね。

 いわゆる原作者がシナリオ執筆に留まらず、どこまで関わるか、どの過程まで請け負うのか?

 これはそれぞれだと思います。

 キャリア・力関係ということもあるんでしょうね。

 「小池一夫」など「劇画家育成」という立場もあり、若い作家には細部まで指定したかも知れませんね。

 只、「修羅雪姫」「上村一夫」にはすべてお任せだったそうですし

 「梶原一騎」「ちばてつや」のネームには何も言わなかったそうなので

 まあ、ケースバイケースということ?

 

 「池上遼一」「小池一夫」…何作もコンビを組んだと言うことは、お互いストレスがなかったということ…?

 絶妙の共同作業だったんでしょうね…。

 

 何より「池上遼一」は画業に見事なまで徹したこと。

 作品の完成度を上げるために、自身のすべきことが明確に定まっていたこと…

 原作者の意図を画によって正確に具現化する…。

 プロフェッショナルキラキラなんですね。

 

 えー…

 「男組」…「I・餓男」…この初期の長期連載の中で

 「池上遼一」「画」は次第にシャープに、スタイリッシュに磨かれていった気がします。

 特にキャラたち…女性は増々美しく、男たちは…やはり凛々しく、美しく…

 眉目秀麗…美男の極致ほんわか

 

 80年代以降に生み出された数々のヒーローたち

 リアリティはないようで、実は半端ない存在感…。

 同じ雑誌の他のキャラを圧倒していました。

 

 これ、仮に実写化するなら誰がやるんやろ?

 そう思っていました

 確かに実写化は少ないですよね…。

 「男組」ではがっかりした経験があります。

 「流全次郎」…生身の人間には無理!

 つくづくそう思いました、

 

 後、記憶にあるのは「HEAT~灼熱」「笠原紳司(唐沢辰巳)くらいかなあ…。

 俳優が二の足、踏むんでしょうか?

 

 「工藤かずや」との「信長」

 このビジュアルの「信長」役でも「木村拓哉」は受けたでしょうか?

 

 さて…そこへ持ってきてこの夏です。

 

♪We'll  never go back

 Just easy game

 We'll  never go back…

 ※詞・Nobuhiro Tahara

 

 「Snow Man」のこの♪Dangerholicがエンディング曲。

 「トリリオンゲーム(原作・稲垣理一郎のドラマ化です。

 

 ややコメディタッチとは言え、主人公「天王寺陽」を演じるのが

 当代、スーパーイケメンの一人「目黒蓮」

 

 このレベルじゃないと「池上遼一」実写化は無理なんでしょうね。

 如何でしょうか?

 おとうさん!「目黒蓮」「めめ」とか言うらしいでっせ。

 いっぺん、若い女性に二文字で呼ばれてみたいもんですなぁ…「パパ」やのうて…。

 あはははは…やれやれ…あせる

 

 「桐姫」「今田美桜」?!…とか思いましたけど…

 とびっきりかわいいドキドキですけど…ね…姫キャラでもあるし…。

 なら、例えば誰?と言われても見当たらず…

 「池上遼一」ですもん!

 

 「修羅雪姫」「梶芽衣子」レベルでハマる女優はなかなか…。

 

 ともかく、ドラマが成功なら「目黒蓮」は正解ということですね。

 

 さて、ここらで何とかまとめに入りますが…

 

 掃除機…いや、汗正直、言います。

 洗練されていった「池上遼一」のキャラクターたち…。

 あまりにも研ぎ澄まされ、ちょっと、アンドロイド感すら感じてしまいます。

 隙のない美形…。

 

 贅沢言いますが、適度に丸みを帯びて、やや荒いタッチ、体温が感じられた頃…

 「I・餓男」「GORO」に移った頃の画がほんとは好きでした…。ドキドキ

 

 ともあれ「劇画界」最後の「絵師」

 「池上遼一」79才…。

 まだ進化を続けるのでしょうか…?

 コーヒー

 

 ガロの作家たち…次回最終!