耄碌妄想日記 日曜版 №41 | 楓坂四駒堂

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坂四駒堂」

曜版No.41です。

 

 

 

 

 

 

 

えー

4コマを月1で連載って…!

何のことやら

わからんですわね。

そのうちおもしろく…

なるのかなァ…

絶望

 

 

 

 

 

 

 

第2章

「豊饒の海へ」

Chapter

青年誌は荒野をめざす

 

1「ぐら・こん」の頃  Ⅵ

 

 「青柳裕介」

 

 「ぐら・こん」

 「まんが予備校」への投稿者を対象としたCOM」新人賞

 第1回目の受賞作はクラッカー「岡田史子」「ガラス玉」

 これが1968年

 

 少しこの「新人賞」のしくみをお話しておきます。

 創刊当初から1969年頃ですが…

 「まんが予備校」のコースは三つ。

 「児童漫画コース」…総評は「つのだじろう」

 「青春・実験漫画コース」…総評は「石森章太郎(後・石ノ森)」

 「一コマ・四コマコース…総評は「大野豊」

 

 まず、このすべてのコースから毎月、月例の入選作が選ばれます。

 複数の時もあれば、佳作1席、2席のみで入選がない場合もあったと思います

 

 この入選作の中から「新人賞」が選ばれるのですが…

 「青柳裕介」「いきぬき」「新人賞」を受賞した第2回…クラッカー

 この時、同時に候補に挙がった入選作は12作。

 

 そのうちの何人かを並べてみますね…

 この時代の漫画をご存じの方なら、当時の「ぐら・こん まんが予備校」のレベルの高さがわかるはずです。

 

 まず、「ねむりにつくとき」「宮谷一彦」

 COMが生んだ時代の寵児…

 COMに登場するや、瞬く間にマニアたちの人気を得ます。ラブラブ

 この1968年には、早くも様々な青年誌でプロとして多くの作品を発表…

 ま、出世頭ですね。

 

 「白い影」「もとやま礼子」

 「かぎっ子集団」「竹宮恵子」

 二人の女流作家…まもなく人気作家に…。

 そういうことで解説、省きます。

 

 「つめたい汗」「星野安司」

 後の「日野日出志」…知る人ぞ知るホラー漫画家。

 

 「殺し屋だ・DO」「中島宏治」…後「ZA BOW」

 

 「執念に哭け」「松森正」

 この当時は「影男」「佐藤まさあき」のアシスタント時代?

 しかしこの1968年には「ヤングコミック(少年画報社)でデビュー。

 この頃から美人を描くのはうまく…ほんと、美人ラブラブですから!

 

 以後は「木曜日のリカ(週刊少年キング・原作小池一雄(後・一夫

 「メス(ビッグコミックオリジナル・原作柿沼宏)」

 比較的最近だと「湯けむりスナイパー(週刊漫画サンデー・原作狩撫麻礼)」等々

 

 なお、「小池一雄」のヒット作「高校生無頼控(週刊漫画アクション)」

 「芳谷圭児」の前に数回描いていたのは、この「松森正」

 

 「満州お菊(マンガストーリー・原作・橋本一郎)」とか好きでした。

 

 「弱虫卒業」「神江里美」

 とにかく抜群に画がうまかった記憶があります。

 この人も「小池一雄」と縁が深く…

 「さいとうプロ」から「スタジオシップ」へ…

 「弐十手物語(週刊ポスト)」は四半世紀続いた大長編

 一時は「ポスト」の顔でした。

 

 おとうさん、憶えてますか?

 「菊地鶴次郎」…何回、嫁をもらったか…。

 

 で、前々回ご紹介した「正午に教会へ」「長谷川法世」

 

 この強力なメンバーの中から、読者の投票などで

 「新人賞」に選出されたのが

 「青柳裕介」「いきぬき」

 

 この「青柳裕介」もそうですが、月例の入選者はその後、「新人賞」の選考を待たずそ。の作品が何度もCOMに掲載されるということがありました。

 「岡田史子」もそうでしたし、「やまだ紫」もそう…。

 要するに、COMは、第一線のプロ作家と新人作家の作品がその両輪として掲載されていたということですね。

 自分の作品が「手塚治虫」「石森章太郎」「永島慎二」らと並んで載っている…。

 これってやはり、漫画家をめざす若者にとって「夢」キラキラそのものですよね。

 

 「青柳裕介」「陽炎(68.7)」「かたつむり(69.2)」「求婚(69.3)」

 新人賞受賞以後も「夢幻(69.6)」「踏切(69.11~70.2)」など…。

 プロデビューということですね。

 地元土佐で、板前修業をしながらの執筆。

 

 最初に読んだ印象は…画的にはやはり「永島慎二」

 ま、あの独特の眼の表現とか…背景・効果など…。

 

 しかし、同じ「青春」を描いてはいても、既にその作品群には独自の世界観がありました。

 好きでしたね…。ラブラブ

 だから「いきぬき」「新人賞」受賞は納得でした。

 

 その後の一般の「商業漫画雑誌」への進出…

 やはり、こうした新しい才能を積極的に取り入れていた「ヤングコミック」「週刊漫画サンデー(実業之日本社)」「プレイコミック(秋田書店)」等々。

 

 そして多くの方がご存じの代表作…

 1975年、あの「土佐の一本釣り」「ビッグコミック(小学館)で連載開始。

 瞬く間に話題作に…。クラッカー

 

 土佐の漁師町「久礼」を舞台に、作者自身の分身とも言える「小松純平」のグローイングアップストーリー。

 生き生きとした漁師町の人々の群像劇でもあり、やはり郷土・土佐に根付いていなければ絶対に描けない、骨太だけど繊細な物語。

 

 描線の一本一本が、太平洋の波のように力強くて…

 「ビッグコミック」の連載陣の中でもひときわ異彩を放っていました。キラキラ

 

 COMの頃からですが、「青柳裕介」が描く少女たちの魅力…ラブラブ

 ここでは「純平」の幼馴染「八千代」ドキドキ

 少女特有の初心でピュアななまめかしさと、風土が育んだ気風の好さ。

 …何でしょうか…ヴィジュアル的には、やっぱりあの眼でしょうか?

 魅力がありました。ラブラブ

 

 ちなみに映画化(1980・松竹)「八千代」を演じたのは、今は亡き「田中好子」「キャンディーズ」「スーちゃん」でした。

 

 「ビッグコミック」では連載終了後の1986年、Part2として「純平」のタイトルでなおも継続…1991年まで、合わせて15年余りの長期連載でした。

 

 前述の魅力ある「八千代」はじめ…やはり、「青柳裕介」の描く女の子。

 もっと見たいと言う声に推されてか…?

 1980年からは「週刊スピリッツ(小学館)で温泉旅館の仲居をヒロインにした「はるちゃん」の連載も始まります。

 

 「純平」連載終了後も「川歌(1991~)」「バチワレ!いさ(1994~)」「北斗七星(1997~)」など、長きに亘って「ビッグコミック」の顔の一人でした。

 

 2001年、僅か56才で逝去…。汗

 やはりこれも「ビッグコミック」で連載中だった「まぐろ土佐船」が遺作になりました。

 

 「いきぬき」

 独自の世界観とは言いましたが…

 それでもこれは色濃く「永島慎二」へのオマージュが感じられる作品。

 

 いくつかの足跡と…落葉の中に佇むコート姿の主人公。

 その白いままの瞳…

 あの「扉絵」…今でも目に浮かぶんですけどね…。

 

 母親の仕送りで予備校に通う浪人生の迷いと焦り…

 ありきたりと言えばありきたり…。

 しかし、おそらく当時の「青柳裕介」にとっては、自らの経験ではない、あくまで想像の世界を描いた26ページ…。

 

 ちゃんと漫画と向き合ってきたことがわかる…

 豊かなイマジネーションと様々な漫画的視覚表現。

 当時の漫画青年の熱みたいなものが、一本一本描きこまれた線を通して、この物語に息を吹き込んでいるようで…

 手練れのプロ作家にはない、爽やかな読後感がありました。

 

 読んでいない方には申し訳ないのですが…叫び

 最後に登場する小さな女の子…このエンディングはうまいです。

 

 これ読んだ時、自分の中にあった創作意欲らしきものが、いたく刺激されたことを不思議に今でも憶えています。

 

 

 次回も「ぐら・こん」の出身者を何人か…

 

 

 

 

「くちづけキスマーク篇」

その9

 

♪こ~れが最後の~ 

 「接吻(くちづけ)~」なのに~

 あなたは~何を~

 ためらうのかしら~

 (※曲・筒美京平

 

 

 相変わらず、懐かしい歌を並べてみます…。

 

 青春の…ま、私の青春ですが汗

 「くちづけキスマークソング」「なかにし礼」に続いて

 今回から「橋本淳」

 

 これは1972年のリリース…「小林麻美」のデビューシングル

 ♪初恋のメロディの一節。音譜

 

 ある世代にはたまらない胸キュン恋の矢ソング

 やはりキュンキュンするイントロから始まる「筒美京平」至極のメロディライン。

 

 おとうさん!憶えてますか?

 「小林麻美」…当時のアイドル歌手とは一線を画し、スタイリッシュでどこかアンニュイ…

 長い髪、あくまでも細いボディライン…

 167cm、40キロくらい…?

 どこか陰のある「いい女」ラブラブ仕様。

 

 二人の恋の終わり…そのラストシーンを描いた曲なのですが…

 ともかく揺れ動く女性の想いを切り取った「橋本淳」の思わせぶりな詞の設え。

 

♪こ~れが お別れドライブなのに~

 

 「お別れドライブ」って…♪お別れ公衆電話(1959!・松山恵子じゃあるまいし

 一見、少しベタな表現ですけど…でも「小林麻美」ですもん。

 

 二人は何をためらうのかしら…って

 

♪す~てられたのは くやしいけれど

 せ~めて 今だけ~

 この胸~を あたため~て~

 

 信じられませんが、彼女は捨てられたんですね…

 ふんとにもオ!メラメラ

 

 でも、思いっきし未練が…

 

 でも恨み節ではなく…「藤圭子」モードゼロ

 あくまでも「小林麻美」ラブラブ

 あくまでもクールな振られ方…

 

 でも、せめて…

 白い波止場に車をとめて

 暗くなるまでそばにいてほしい~

 

 今だけでも、この胸をあたためながら…ラブラブ

 

 そうすれば…ふいに心変わりが…?

 やはり…どうにもならない行き止まりなのか…?

 

♪こ~れが お別れ~ドライブなのに~

 私の~お家は~ すぐそこなのに~

 

♪私の~お家は~ すぐそこなのに~

 

 どうでしょうか?

 この言葉を「最後」に持ってくる「神技」クラッカー

 

 つまり、この女性のせつない想いを託す言葉としてこのチョイス

 

♪私の~お家は~ すぐそこなのに~

 

 ちょっと、マネ出来ない気がします。

 少なくとも私の引き出しにはありませんでした…

 おまえはいいんじゃがのう!むかっ

 

 この時代、それまでに演歌・歌謡曲にはなかった、新しい詞の世界の構築。

 「橋本淳」は間違いなくなくその先駆者のひとりでした。

 

 「小林麻美」について少し…

 このデビュー曲の後、しばらく歌手としては低迷が続きます。

 

 再び、その楽曲が脚光を浴びたのは…

 「東芝EMI」から「CBSソニー」に移籍した1984年

 イタリアの男性歌手「ガゼポ」が唄ってヒットした♪I Like Chopin

 

 「松任谷由実」の日本語歌詞による

 ♪雨音はショパンの調べ音譜のヒット。

 

 低迷が続いたとは言いましたが、私のようなコアなファンは聴き続けてはいた訳です。

 

 そんな中の1曲

 これも「くちづけキスマークソング」ではありませんが…

 そして、モロ歌謡曲テイストなのですが…。音譜

 

 えー…相変わらず音源、貼らずに心苦しいのですが…汗例えば…

 5枚目のシングル♪アパートの鍵(1975)

 

 少しの微妙になった彼との仲。

 その彼の部屋を訪ねるのですが、彼は留守。

 合鍵で中へ…ひとり彼の帰りを待ちます。

 

♪ドア~の外の足音~

 急いで 鏡をみてから~

 何げ~なくしたいと~

 髪をとかしてみ~たのです…

 

♪愛の手に~ ひきよ~せられて~

 感じた~そのまま~ 信じたの~です~

 

 こちらは天才「安井かずみ」の作詞。

 ♪アパートの鍵っていうタイトルだけで私らしびれますけん。

 

 曲はやはり「筒美京平」

 好きでしたね…この「小林麻美」

 

 現在は引退して…

 「田辺エージェンシー社長・田邊昭知夫人。

 だから、もう伝説の人ですね…。キラキラ

 

 

 「橋本淳」…

 何であの曲じゃなかったの?…と思った歌謡曲ファンのみなさん…

 だから次回も、「橋本淳」続けますきに!汗うさぎ