今回のターゲットは残忍な盗賊一味。そしてその首領はかつて梅安が愛した女だった…。原作は池波正太郎、監督は貞永方久、出演は緒形拳、林与一、山村聡、岩下志麻他です。
(1974年度:松竹)
前作と比較すると見せ場が多いし、ストーリーにも深みがあり、格段に面白くなっています。元締の半右衛門が罠を仕掛け、小杉らと盗賊一味を一網打尽にするシーン。そして雪がはらはらと舞い落ち、読経が聞こえる中、梅安が首領を殺る運命的な仕掛シーン。この二段構えのクライマックスは見応え十分で、特に後者は名場面となっています。ちなみに前作から林与一が演じている小杉十五郎という浪人は、ドラマ版の西村左内とは似て非なるキャラクターです。個人的にはちょっとクールな小杉さんより、人間味のある左内さんの方が好きです。
(時代劇専門チャンネルで鑑賞)