チェ 39歳 別れの手紙 | まーのブログ

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20世紀を代表する革命家チェ・ゲバラの半生を描いた作品の後編で、監督はスティーブン・ソダーバーグ、主演はベニチオ・デル・トロ、共演はカルロス・バルデム、ヨアキム・デ・アルメイダ等です。

2008年度:スペイン・米・仏)

1965年、キューバ革命の立役者であるチェ・ゲバラは姿を消した。フィデル・カストロは彼が残した手紙を公表。ゲバラは安住することなく、コンゴ遠征の後、ボリビアで再び革命を目指すことに…。

前編はキューバ革命が達成されるまでの作品なので、淡々とした作風ながらも高揚感がありました。しかし、やはりというべきか、この後編には絶望感が漂っています。そこには「敗者の美学」といったキレイ事は存在せず、無謀な戦いに身を投じたゲバラの失敗と歴史的事実が淡々と描かれているだけです。でも、前編にはなかったゲバラの苦悩と焦燥感が伝わってくるので、ベニチオ・デル・トロの演技を楽しむという点では本作の方が見応えがあります。二部作ともに娯楽性に欠けるので(特にこの後編)、万人受けはしないと思いますが、己の理想に殉じた革命家チェ・ゲバラの人となりを描ききった秀作です。

それにしても、なんでキューバから去ったんだろ?と思ってしまいます。ソ連を怒らせてしまい、政治家から身を引くことになったようですが、一般人として悠々自適に家族と幸せな生活が送れたはずなのに…。浅はかな凡人の意見です(苦笑)。もしも、その楽な道を選んでいたなら、「伝説の人」にはなっていないですね。

(ムービープラスで鑑賞)