【令和6年6月16日】今週の展望 | 株好き集まれ!!兜スズメ

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■先週の日経平均はNY株市場で半導体株の強調展開が続き11日に3万9336円まで上昇した。しかし、3万9000円に入ると戻り売りが強まる状況は変わらず、週末14日終値は3万8814円と一進一退の動きとなった。

注目されたFOMC(米連邦公開市場委員会)では年内の利下げ見通しが前回の3回から1回へ引き下げられた。しかし、次のFRB(米連邦準備制度理事会)の利下げが来年にかけて本格化するという前提は揺るがず、まずは無難に通過といった感じだ。

一方、日銀は14日の金融政策決定会合で予想通り追加利上げを見送った。ただ、市場が月内開始を想定していた長期国債買い入れの減額が次回の7月会合に持ち越されたことで、日銀の腰はやはり重いと一時1ドル=158円台まで円安が進行する場面があった。しかし、植田日銀総裁は前回のように円安問題で揚げ足をとられぬよう意識的にタカ派的な発言を要所にちりばめ、円安がどんどん進む事態は避けられた。前回4月は会合後の植田氏の会見で円安の影響を軽視するかのような印象を持たれ、一時1ドル=160円台まで円安が進んだが、重要なことは円安に対して明確なファイティングポーズを見せることで、そうした面でギリギリ及第点といった感じだ。

ただ、FOMCと日銀の政策決定会合を波乱なく通過し「買い安心感も強まるか?」と思いきや株価は依然として重い。今度は米経済の減速懸念が株価の上値を抑えている。14日のNYダウは前日比57.9ドル安の38589.1ドルと4日続落。そして、夜間取引の日経先物も大証終値比380円安の38460と大きく反落。ミシガン大学が14日に公表した6月の消費者態度指数(速報値)が米消費の減速を示す内容となり経済の軟化が意識された。

投資家の関心は政策金利の動向から景気の動向へとシフトしつつあり、今度は米景気指標の発表に一喜一憂する展開が想定される。今週は18日に米5月小売売上高、20日に6月フィラデルフィア連銀製造業景況感指数、さらには21日に6月S&Pグローバル米国製造業PMI(購買担当者指数)が出る。結局、いつまで経っても東京市場の「弱気の虫」は居座り続けるようで、今週も日経平均は3万8000~3万9500円のボックス相場が継続しそうだ。

 

■こうした中、東証グロース250指数は週末14日に掛けて2月9〜19日以来4カ月ぶりとなる6日続伸となった。連騰といっても2年ぶりの安値水準からの小幅な切り返しで、過熱感などはない。物色面では、第1四半期経常利益が黒字浮上し上期計画を超過したサンバイオ4592、第2四半期決算好調確認のGA technologies3491、ゲームリリースのmonoAI technology5240、そして早ければiPS心筋細胞シートを今月にも厚生労働省に製造販売承認を申請するクオリプス4894などが上げ足に弾みをつけた。バイオ関連株に動意が強まっているのが特徴で、14日にIPOしたChordia Therapeutics<190A>も好調な初値スタートを切っている。

尚、今週は「17日に会社四季報・夏号発売」「株主総会シーズンスタート」「IPOラッシュ週間」となる。