私は昨日、門之助さんの出られる花道会のセミナーに行ってまいりました
大盛況で、歌舞伎座の花籠という食堂は満員さ~っすが門之助さん大人気
門之助さんはスーツかと予想していたのですが、袴姿でした
今回の『赤い陣羽織』の『おやじ』はオファーをもらった時にはどんなお話か知らなくて、調べたら萬屋の錦之助さんがやってらしたお役ということで、それならと受けてみたら…
コレ↓
最初は玉三郎さんが『これを中車にやらせたい』ということで選ばれた演目なんだそうです
その時に中車さんに玉三郎さんが『おやじは門之助でいいかい?』と訊かれたそうなんです。
玉三郎さんの中には、最初から門之助さんのこのイメージ↓
お稽古の時から玉三郎さんは(どんな風にやるかな)ってニコニコされていたそうですよ~
赤い陣羽織は、門之助さん曰く昔話みたいなお話で、リアルにはやっていないとのことでした。
ほんわかした感じを楽しんでもらえたら、ってことをおっしゃってました
私なんて門之助さん演じるおやじと児太郎さん演じる女房の、ほのぼの仲睦まじくお互いを大切に思っている様子に心温まって泣けてしまったくらいほんわかしてます~
玉三郎さんが演出お手のものの、歌舞伎におけるファンタジーのお話だったんですねぇ
中車さんと門之助さんは素顔は全く似てませんが、演目の中ではなんとなく似て見えるんですよ(笑)楽しいお話ですよね♪( ´▽`)
セミナーで初めて門之助さんに興味を持たれた方のために載せておきますが(そんな方はいらっしゃるだろうか?参加者の皆さん、ディープな歌舞伎ファンばかりのようでしたが)、門之助さんは普段はこういう↓
これは私が描いた源頼光です。
新しいお弟子さんの市川瀧昇さんのお披露目もありました
まだ養成所を出られたばかりというハタチの瀧昇さん、舞台以外の姿を初めて拝見しましたがなかなか可愛い顔立ちの方でした
門之助さんは瀧昇さんのことを、女形に向いてると思うけども、本人は立ち回りが好きなので両方やらせていくということをおっしゃってました
あと、面白かったのが、門之助さんはたとえば高い料亭の和食を食べても安くて美味しいラーメンを食べても、それぞれの良さがあるので満足感は同じっておっしゃってました!これは私も同感です。
竜雲もたまにお持たせ品にするような高級菓子を買ったりするのですが、それはそれで美味しくて大好きで幸せです
かと思えばたまにベビースターラーメンとか食べたくなったりして、それも美味しくて幸せですものね
門之助さんが、終演後5分くらいでサッと帰られることは知ってましたし(笑)←早く帰らないとお弟子さんたちや一門の人がみんな帰れないから早く帰れとの先代からの教えだそうです
拵えをいつも早く済ませて舞台に早く出たくて仕方ないのだともおっしゃってました
また空いた時間は美術館に行ったりされるそうで。猿翁旦那が『役者はいっぱい感動しないと人を感動させられない』と教えてくれたそうです。
そうだな、本当にそうだ!
そういうもんなんだな
と竜雲はいたくこの言葉に感じ入ってしまったのです
門之助さん、素晴らしい言葉を教えてくださってありがとうございます
忘れない、感銘を受けた言葉です。
ここから私が思ったことです。
人を感動させるって生半可なことではないんですよね。全身全霊でないと人の心を揺り動かすことなんてできないと思います。真剣勝負ですよね
こんな私でも絵筆を持つ時はいつも真剣です!芸術は手を抜くとバレるものです(笑)
ごまかしがきかないですよね
会場の熱がグワッと上がるような素晴らしい舞台の時に、役者さんがたが使っている精神力というかエネルギーは底知れないと思います。
そんなエネルギーの糧になるような絵を描いていくことが、歌舞伎を愛する私のライフワークだと改めて思いました。伝えたいことや受けた感動を絵にできるならしようかなって…思いました。
がんばります
昨日のセミナー、隣に座った方は一心不乱にメモをとっていらして…門之助さんの方を見たりもせずにメモ!!
取材の方でしょうか…??
もったいないですよね~
私はここぞとばっかりにずっと門之助さんを見てましたけど(笑)
あと、門之助さんのブログは、海外の人に堅苦しくなく歌舞伎のことを知ってもらいたい。と始められたそうです。奥様の英訳が光ってまして、夫婦二人三脚で素敵なブログですよね
花道会さん、楽しい会をありがとうございました
門之助さん、『おやじ』また見たいです