KOBAMETAL | カブログ君の音楽と旅

カブログ君の音楽と旅

グループは日向坂・櫻坂・乃木坂・STU・カラオケバトル出場者等10代の若者中心に紹介しています。
アイドルは谷口愛梨・上村ひなの・筒井あやめ・渡辺莉奈、歌手は佐久間彩加・伊沢友香が推しメンです。

今まで中元すず香を追いかけて中元すず香の家族は勿論、所属した広島アクターズスクール・可憐Girls・さくら学院・BABYMETAL等を紹介してきました。特にBABYMETALに関しては水野由結・菊地最愛・神バンドまで紹介しましたが、肝心の黒幕KOBAMETALに関しては殆ど触れていません。

なぜかというとKOBAMETALこと小林啓は非常につかみどころのない人で、ある時はいい加減だが、またある時は非常に緻密というとらえどころのない飄々とした感じの人物だからです。しかし、中元すず香とBABYMETALを語る時に絶対欠かせない人物なので、不十分ではありますが、現時点で小林啓という人物の実像と、考えている事に一歩でも近づけるようにまとめてみました。

BABYMETALのコンセプトであるアイドルとメタルの融合をテーマに2010年にさくら学院内に重音部を結成させ、アイドルが支配するシーンにメタル復権のため、メタルの神が3人を降臨させたというストーリーのもと、ドラマチックなライブを展開を仕掛けている張本人が小林啓である。
早い話が自分が好きなヘビーメタルをもう一度流行らせるためにBABYMETALを利用しているだけなのだが、少し違うのはヘビーメタルに可愛くて激しいダンスと綺麗な声を組み合わせた新しいジャンルを確立しようとしている事である。



KOBAMETAL(小林啓)について


小林啓はアミューズで、メディアプロモーション・マネージメント・音楽制作等を担当しているプロデューサーです。年齢は40代前半で、その特異な風貌からアミューズのイエス・キリストとも呼ばれています。
BABYMETALの真実に迫るには小林啓を知る事が一番の近道と考え、主に小林啓の発言を紹介しながら今後のBABYMETALの方向性まで探っていこうと思います。まず最初は小林啓の原点である少年時代についての発言内容から読み解いていきましょう。なお発言内容を理解し易くする為に、補足する言葉を発言内容を損なわない範囲で付け加えました。

子供の頃、メキシカンプロレスのルチャリブレが好きだったんですよ。
その他のプロレスラーではロードウォリアーズとかグレートカブキとかも好きで、あの雰囲気が好きだったんです。メタルに入ったきっかけはお茶の間に登場したデーモン閣下の聖飢魔Ⅱの蝋人形の館で、当時小6でした。
僕自身かなりガチガチなメタラーで、ギターもやっていましたし、特に速弾き系が好きでした。
メタル以外にもいろいろ聴いたりはしていたんですけど、基本はかなりガチガチなメタル好きでした。
僕は30年前からメタルの大ファンなんです。正直に言うと、僕はメタル原理主義者なんだと思います。
メタルをちゃんと聴いたことがある人が聞けば本物か偽物かなんてすぐにバレちゃうんですよ。
世紀魔Ⅱのライブのあのミサ感みたいなのは出したかったんですよ。

この発言を読んで分る事は小林少年は小学生の頃はプロレスの大ファンで、特に顔に一杯絵を描いたような派手なのが好きで、空中殺法というような飛ぶ技が好きだったようです。そしてそんな小林少年にとって運命の出会いとなったのが、テレビで見たデーモン小暮の聖飢魔Ⅱの蝋人形の館だった。激しい音楽とおどろおどろしい映像の中に自分と同い年とも思える少女が出てきて、怖い目に合うが結局学校の先生も一緒にメタルが好きになるという、普通の大人が見たら訳のわからない展開に非常に興奮したと思われる。その頃からギターを買って貰ってメタル音楽を聴いたり、弾いたりしていたからメタルの基本原理がしっかりと身に付いたのだろう。

蝋人形の館:https://www.youtube.com/watch?v=x-wjeyCf7kw


アミューズに入社した当初は、ちょうどヴィジュアル系バンドブームの頃で、CASCADE(1995年デビュー)やSIAM SHADE(1995年デビュー)等のメディアプロモーションを約2年担当していました。
その後社内のインディーズレーベルでハードコア、パンク等のラウド系バンドの制作宣伝を担当しました。自分で新人を見つけ、育てて、売り出していくということをやりたいなと思ってました。
それで、どういうのがいいかなあと思って自分の会社を俯瞰で見たら、Perfumeに続くアーティストがいないことに気づいたんです。
それで企画してみようと思ってメンバーを探してたんですが、そのときにキッズ事業室っていう、子役とかキッズモデルのセクションなんですけど、そこに光るモノを持ってるコたちがいるって聞いて、発表会を観に行ったり、オーディションを開催したりしたんです。
そうしたら、そこに今のBABYMETALのメンバーもいて、こういうのをやらせてくれないですか?って会社にプレゼンしたら、面白そうだからやってみればってことで始まったんです。

SIAM SHADE ⅓の純情な感情 (2011) :https://www.youtube.com/watch?v=Zu6FdQwsSPk


この話から小林啓は入社して20年程度経っており、大卒だとすると現在42歳前後と思われ、自分の大好きなメタルに近い部門でメディアプロモーション・制作宣伝を長く担当しており、BABYMETALの独特な売り出し方に相当影響していると思われます。多感な年齢の80年代にメタルに熱狂したが、バブル崩壊後の90年代にはメタルは衰退の一途となり、代ってグランジミュージック・パンク・ポップスが台頭し、アミューズも三宅裕司のいかす天国でインディーズバンドブームを作り、アミューズがメディア戦略に比重を置くというアミューズの姿勢を決める一つの要因となった出来事だった。



BABYMETALの目指すものについて


最近、ロックファンにもアイドルが受け入れられてきているのはロックシーンがつまらなくなっちゃったからじゃないですかね。僕自身の反省でもあり、いちファンとして残念でもあるんですけど。バンドをやっている人たちも優等生っていうか、伝説になるくらい破天荒な人も少なくなって。
日本のバンドで求心力を持っている人たちが少なくなっちゃって、フェスのラインナップもいつも決まっている。ロックって格好つけなきゃいけなかったジャンルだと思うんですよ。生き様だったり。
でも、ちょっとずつ何かを変えて新しいことをやっていくことが必要なのかなって。
お客さんが一番シビアですよね。こんな感じで大丈夫でしょってユルっとしたものを出しても全然刺さらない。だから、アイドルだからとかバンドだからとかいってる場合じゃなくて、アーティスト側も妥協しないで真剣にやらないとダメだなと。

常に行き当たりばったり、その時々の感覚というか。こういうの面白そうだなと思ったらやるっていう。
今のアイドルシーンの主流は、リアリティ重視というか、目標を設定して、その目標に向かって一生懸命にがんばっているアイドルたちをファンが応援して、一緒に夢をかなえていくストーリーに夢中になっているのかなと思うんです。その過程には楽しいこともつらいこともあって。でもBABYMETALはリアリティ重視というよりはディズニーランドだと思ってるんです。
ミッキーの耳をつけた瞬間にその世界観に入れるみたいな、メタルもある種のファンタジーだと思ってるんですよ。BABYMETALのライブに行ったら、その世界に入り込んでストーリーを楽しむ。
会場を出たら現実に戻るんだけど、また行きたいなと思わせる。そういう現実と非現実の間を行ったり来たりするようなところに持っていきたいなっていうのはあります。
ほかの人たちをあまり気にしてないんですよね。BABYMETALのコンセプトにオンリーワンというキーワードがあるんですけど、そこをきわめていきたいっていうか。
モノマネされるような存在になれればいいなって。
最近、アイドルシーンでもメタルっぽいことを取り入れたBABYMETALみたいっていわれてる人が増えてるらしくて、それはそれで感慨深くて。けしからん、もっとやれって思います。(笑)


ここに小林啓の目指すBABYMETALの姿が見えました。ミッキーの耳を付けた瞬間に魔法にかけられたようにファンタジーの世界ディズニーランドに入り、その夢の世界でストーリーやパフォーマンスを楽しみ、宴が終わって日常の世界に戻るが、また行きたいと思わせる。これをBABYMETALに置き換えるとBABYMETALグッズを身に付けた観客がBABYMETALのライブ会場に入り、キツネの神様のストーリーを聴き、BABYMETALのパフォーマンスや神バンドの演奏を聴いて非現実を味わい、会場を後にして現実に戻るが、また行きたいと思わせるという事を継続してやりたいと言っているのだ。



BABYMETALについて


BABYMETALの方向性とか見せ方はザックリとしたものですけど最初から頭の中にありました。
良い意味でも悪い意味でも、ブームというかシーンが盛り上がってくると裾野が広がるじゃないですか。
広がるがゆえに、インディーズバンドでもこんなに演奏できなくてもCD売れちゃうんだみたいな人も出てきて。アイドルも同じで、良くも悪くも誰でもアイドルになれちゃう時代、何でもありなんだなって。
だから、BABYMETALを始めるときも、アイドルだからかわいくないとダメなんだろうけど、ただかわいいだけだと残れないなと思っていました。
今でも残ってるバンドさんってしっかりとしたバックボーンがあったりで、そういうモノがちゃんとないと難しいなと思いました。だからヴィジュアル面だけではなく、ダンスも歌もちゃんとできるっていうのは最低限のレベルでクリアしたいなと思ってたんです。

BABYMETALの場合、メンバーの素のキャラクターをアイドルとしてとらえると、どちらかというとカッコいいよりはかわいらしいタイプなので、そっちに寄せすぎちゃうと想定内で収まってあんまり面白くなくなっちゃうなと。だから素の本人たちとはまったく真逆な存在、僕がメタル好きだからっていうのもあるんですけど、神みたいな存在のほうが面白いなと思いました。例えばライブでもしゃべらない、みたいな。
メンバーはすごくマジメなタイプなので、プロの芸人さんみたいにトーク番組とかでも飛んできたボールに対して100倍にして返すみたいなことが得意ではないっていうか。
だったら自分たちが得意な歌とダンスを磨いて、それを見せていったほうがもっと輝けるんじゃないかって。僕が極端なのかもしれないですけど、オールマイティにこなせても、この世界だと平均点で落ち着いちゃうことが多くて。
握手をしたほうがCDのセールスは伸びるかもしれないけど、自分があまり握手したいと思わないんですよ。たぶん、それが握手会をしない理由としてあるのかもしれない。


BABYMETALを始めるにあたってメンバーの特徴をよく掴んでいるKOBAMETALの鋭さが見えます。
つまり彼女ら3人はいかにもアイドルで可愛いし、トークは下手なのでもしやったら全てがぶち壊しになりかねない。普段の彼女たちもぽんこつだったり、剽軽だったり、泣き虫だったり、はしゃぎ過ぎの女子中学生と女子高生なのである。
例えばディズニーランドでミッキーやミニーが喋らないのと同じで、イメージを壊さない為にMCや握手会をやらないで、ステージの上にだけ現れる女神と天使を演じさせる事に徹したのである。
ステージに上がるとキツネの神により降臨させられているので、本人達は殆ど記憶が無く、無心で非日常を演じているのである。



楽曲について


作曲家に発注をするときはメールに神が降りてくるようなとか召喚されるようなとかイメージの部分の注文は必ず入れます。
僕は常々、謎めいたメタルバンドに興味を惹かれていました。僕は、日常生活とはかけ離れた、みんながあれこれと詮索したがるようなものを作りたかったんです。ディズニーランドみたいな。
あまり細かく説明するのはやめようと思っていて。そうすれば後でお客さんに色々と想像してもらえるじゃないですか?最近、バンドシーンは非常識を常識に変えてしまうような熱量に少し欠けていて、優等生が多くなってるんですよね。
立ち上げに当たって、メジャーアーティスト・職業作曲家・ボカロP・同人音屋等、メタルとアイドルソングの良いところを持った楽曲をつくれる人材をひたすら探しまくりました。

観客の反応をゴールに、そこから逆算してコンセプトを作ります。歌詞・曲調・振り付け・リアクションなどのコンセプトが想定できてから作曲家に発注します。
もともとBABYMETALの曲は、多くがマッシュアップ的な技法で作られていて。集まってきた楽曲からAメロ、Bメロ、サビなどを別々に取り出してミックスします。
日本の音楽業界で仕事しているエンジニアで僕みたいなのとメタル共通言語で話せる人ってなかなかいないんですよ。探すのに本当に苦労しました。
アレンジはよくtatsuoさんと相談して作っています。色々詳しくて話が合うんです(笑)
時間がかかっても面白い方がいいって、どうしても思っちゃうんです。アイドルソングでここまで時間をかけて作っているという話は聞いたことがないですね。

tatsuoアレンジのおねだり大作戦:https://www.youtube.com/watch?v=UT-oT2Mqaiw

tatsuoアレンジは4の歌もそうで、どちらもBLACKMETALことゆいもあが作詞作曲した遊びで作った曲ですが、大変楽しい楽曲に仕上がっており、特に北米で人気の曲である。


妥協したら終わっちゃう気がしたんですよ。
メンバー3人の個性や自由なアイディアを大切にしたいとは、振り付け担当のMIKIKO氏ともよく話しています。制作サイドで練りに練って考えたことを逐一、彼女たちに伝えることはあえてしていないです。
ド・キ・ド・キ☆モーニングが出来たときに、ライブ用の振り付けも完成させて、
なんだこれ(笑)ひでぇ・・・(汗)すげえの作っちまったよ(笑)」ってみんなで爆笑しました。
多分みんなこんなのメタルじゃねえって言うと思ってました。でも最初は怒られて始まろうかなって思ったんです(笑)ド・キ・ド・キ☆モーニング発売時は自分らは相当盛り上がってたけど(笑)前例がないからどうかねぇって感じでした。面白がってもらえるかなという予感はあったけど、ここまで注目が集まるとは予想だにしていませんでした。

MIKIKO先生の指導シーン:https://www.youtube.com/watch?v=6LkmVuQVQ6g

ドキドキモーニング :https://www.youtube.com/watch?v=cirhQ8iLdbw&list=RDWdYgSlKe2gc&index=17

最初は生バンドじゃなくてもいいって思っていたんです。でもやってくうちに生バンドで見てみたいって思うようになっちゃって(笑)
しっかりと演奏できて、メタルの神に変身してくれる人、世界観を楽しんでやってくれる人を探すのに本当に苦労しました。普通のミュージシャンが後ろに居たら世界観が壊れちゃうから。
神バンドの最初のコンセプトはテクニカルでした。個人のスキルはもちろんピッタリと息が合った演奏が必須でした。神バンドに対しては、女の子だから、アイドルだからって手加減はいらない。ゴリッゴリのバッキバキでやって欲しいって言ったんです(笑)
ヤバくないすか?歌が乗るのに爆音過ぎじゃないすか?ってバンド側が遠慮する事もあったんですけど、常に振り切ってくれってお願いしましたね(笑)
メタルと名乗ってる以上はバンドでちゃんと魅せないと、って思ったんです。そのためには生バンドでの修行に出なきゃいけないなって。それで5月革命をやりました。

メンバーは3人ですけど、バンドが4人、マニピュレータ1人=実演奏者8人。スタッフなどは普通のバンドの倍以上。メイクも二人以上。3人用と神バンド用。スタイリストも同じ。かなり大所帯なんだけど、無理してでもやろうってなったんです。やらないと次に進めないって感じたから・・・。
骨バンドの時も音はカラオケじゃなくて、マニピュレータにパラ(別々)で出してもらってた。キックもスネアもギターもベースも。普通のバンドと同じように別々の回線で。どうしてもカラオケのぺたっとした音が嫌で。なるべく生に近づくように。
照明の人とかにアイドルなのに暗すぎませんか?って言われるんですけど、「いや、いいっす」って感じで。自分はバンド畑の人間なんで方法論が全く違うというか‥全てにおいて振り切ったものがいいと思っているので、変に淡い色とか使わないで、赤青白だけでいいです。とか。
映像を使うのは苦肉の策だったんです。MCなしで曲数も少ないから持たなくて(笑)

アイドルとメタルのどちらにも寄らない様には相当気を使ってますね。
ギミチョコを書いてもらった上田さん(エー・エー・イコール)とは、向こうのスタッフさんと元々知り合いだったんです。MADのライブも好きでよく見に行っていて、上田さんの出す音が好きだからそれをそのまま出してほしいって始めは依頼しました。上田さんは作曲に関して、KOBAMETALにしか作れないものがあるって、僕の感覚を凄く大事にしたいって思ってくれてたみたいです。
メギツネはクリエーターのゆよゆっぺ君に36回デモ音源を作り直してもらいました。上がってきたやつに何度も修正を加えてもらって。詰めてやりすぎてパソコンがぶっ壊れたらしいですけど(笑) 

ギミチョコ!:https://www.youtube.com/watch?v=WIKqgE4BwAY

上田はこの他にあわあわフィーバー(仮名)も作曲しており、楽しい曲が得意の様である。

メギツネ:https://www.youtube.com/watch?v=cK3NMZAUKGw

ゆよゆっぺは主に編曲を担当しており、この他にBABYMETALDETH、ウ・キ・ウ・キ★ミッドナイトを手掛けており、悪夢の輪舞曲に関しては全てを担当している。


当初からイジメ、ダメ、ゼッタイのモチーフはありました。IDZの前までの曲は原案はメタルじゃなくてポップをメタルに寄せてアレンジしていったんですけど、IDZはしょっぱなからメタルとして作りました。
IDZ以前の曲は、正直僕自身もメタルじゃないって思ってて、変化球が多かったから、そろそろガチメタラーも唸るようなのを出したいなって・・・。だからIDZが受け入れられたときは、すっごい嬉しかったんです。やっとメタルの人と対話ができるって。
IDZは店頭で長々と売れたんですよ。普通はアイドルって初動セールスだけで終わるんですけど、視聴機でちゃんと聞いてくれた人が沢山買ってくれて、発売から数週間たって後もセールスが動いていたんです。やっと届いたんだって思ってすごい嬉しかったです(笑)

イジメ、ダメ、ゼッタイ:https://www.youtube.com/watch?v=nDqaTXqCN-Q

イジメ、ダメ、ゼッタイに関しては小林の拘りが見え、携わった人もNAKAMETAL・KxBxMETAL・TSUBOMETAL・TAKEMETAL・教頭と沢山の人が関わっています。


デビューアルバムは10代の層にどうしても届いて欲しくて、メーカーに無理言って通常版の価格を抑えてもらいました。反応は極端に「賛」と「否」しかないですね(笑)
音楽業界、関係者の方にはBABYMETALに興味を持ってくださる方が多いです。
僕らもここまでになるとは想像できなくて。本当にメタルの神がいるんだなと思って。
武道館まで行っちゃうと国内でやる事がだんだんなくなってくるんですよね。じゃあ外へ出て行くのがいいだろうと。通常だったら武道館の次はアリーナツアー。その流れには乗らないほうがいいなと思って。中身にこだわってやってるのに届かないうちに消費されて終わっちゃう感じがしたので。



楽曲についてもKOBAMETALのこだわりが見えます。
演奏は一流のミュージシャンだが、顔塗りで本人性を隠し、協調性も必要で、しかも歌い手を気にかけないバキバキの演奏をしてくれと依頼し、MIKIKO先生には最初から最後まで観客を煽って煽って煽り倒してくれと言ってMIKIKO先生を困惑させた。楽曲も宝塚のミュージカルのように同じ内容をロングランで行うが、観客はそれでも満足できるクオリティの楽曲と演出で非日常を感じてもらおうとしています。また音楽関係者の口コミで広まったという話もあり、ヘビメタ評論家として有名な伊藤政則がそれを裏付けるような話をしています。


伊藤政則は以前メタル雑誌の表紙をBABYMETALと飾るオファーを拒否したという噂もありメタルファンの間でも共演NG案件と信じられていたため、BABYMETALファンとメタルファン両方が大注目していた番組でのフィーチャリングだが、今回の番組の内容が新世代のメタルというテーマもあり、世界中で注目されているBABYMETAL現象を紹介する形となった。

BABYMETALというのは、何だろうねー。アイドルとヘヴィメタルの融合という紋切りの表現で恐縮ですけれど、正統的なハードロック、ヘヴィメタルバンドとは違ったタイプのユニットなんですが、その斬新さと音楽性の高さが海外で注目を浴びました。海外でヘヴィメタルは、日本よりも非常にストレートにマッチョで男臭い世界というのがあって、10代の3人の女性シンガーが在籍するBABYMETALが活躍したというのは、マッチョと対極に位置するものに海外のジャーナリスト、カメラマン、ミュージシャンたちに新鮮な存在に映ったんじゃないだろうか、と分析した。

また、2012年の夏フェス、サマーソニックにBABYMETALが出演した時に、イギリス人のカメラマンが彼女たちのパフォーマンスをみて何なんだこれはとメタリカのラーズ・ウルリッヒにこんな面白いのがいるよと言ったことがキッカケで、ミュージシャン界隈からクチコミ的に盛り上がっていったことが、2014年の海外フェスの出演やレディ・ガガのサポートに発展し、海外での社会現象化へと繋がった、と海外進出が順調に行った経緯なども説明した。BABYMETALが日本での成功よりも海外でブレイクしたことに一番驚いてるのは、彼女たち本人やコープスメイクでお馴染みの凄腕たち神バンド、スタッフなど関わっている人たちの方じゃないだろうか、とコメントした。

この話から考えるとYouTubeで一般の人に受けたのは間違いないが、それだけでワールドツアーがこんなに短期間でできる訳もなく、恐らくこの話の通りなのだろうと思います。つまりBABYMETALとKOBAMETALには運も味方したと言って差し支えなさそうだ。



展開について


楽曲に関しては手本にするものがないから試行錯誤の連続で、1曲できるのに大体半年くらいかかりました。世界観は特になくて、低予算でPVを作ってYouTubeに上げただけですが、海外からの反応が良かったんです。
そこから日本のアイドルファンの方も面白いのが出てきたぞみたいな感じでざわざわしてきて、これはちゃんとやったほうがいいんじゃないの?みたいな空気になってきたんです。
だから、テレビスポットもないし、アニメのタイアップとかCMで使われたっていうのもいっさいないんです。
ただPVを作ってYouTubeにアップして、ライブをやってただけなんです。

BABYMETALを結成した時にたぶん海外の方はこういうのが好きなんじゃないかなという気はしてたんですけど、こんなにスピードが速いとは思ってなかったというのが正直なところです。
スピード感に関してはちょっと想定外ではありましたね。
やっぱりアルバムを出してからが急激で。特に最後の砦だと思っていた、海外のメタルファンたちが最初に食いついてきたのにびっくりして。そこからですよね。

 リリースが少ないのはやっぱり捨て曲を作りたくないので。僕はライブのことしか考えてないんですよ。
ライブでどうパフォーマンスしてお客さんがどうリアクションするかがゴール地点で、そこをイメージして逆算して曲を作っているんです。
で、常に新しい曲がポンポン出ていくっていうよりは、どっちかっていうとミュージカルの演目みたいな感じで。曲は一緒なんだけど、セットとか演出がちょっと変わっててみたいなイメージなんですよね。
ミュージカルを観に行く方って、演目はわかってるじゃないですか。
あの感じに近いんじゃないかなと思ってて。だから、ある意味様式美ですよね。

そこに必要なのは曲の数ではなく、1曲1曲の完成度の高さこそが大事だと思うんです。
今、何でもそうですけど、スピードが速いじゃないですか。
それだと中身が薄くなって、結局残らないで終わっちゃうと思うんですよ。
そういう曲をたくさん出すんだったら、定番の10曲とかで延々とそれをロングランでやってるほうがいいんじゃないかなって。結果的に、ミュージカルBABYMETALのサウンドトラックCDみたいなもので、あれ1枚持ってればライブが楽しめるっていう。

武道館まで行っちゃうと、国内でやることがだんだんなくなってくるんですよね。
じゃあ外に出ていくのがいいだろうと。
で、BABYMETALでメタルレジスタンスと呼んでる第1章、第2章、第3章みたいな区切りがあるんですけど、その第1章を武道館で完結させて、日本での活動、いわゆるアイドルシーンでの活動は一度完結させて、第2章は武者修行の旅ということで、海外に拠点を移して武者修行に行くんだみたいな。
そういうのをメタルの神キツネ様のお告げというストーリーで展開しているんですけど、僕らもここまでになるとは想像できなくて。本当にメタルの神がいるんだなと思って。


この話を聞いて展開については確固としたものは無かったが、想定外に海外での反応が良くオファーも沢山あったので、それなら普通はやらない早い時期に海外に出てみようという事になったと言っています。恐らくこれは本当の話で、これ以上頑張ってもヘビーメタルの文化が乏しい日本では進展が限られるので、思い切ってメタル文化のある国にぶつけて反応を見ようという事になったのだろう。



海外ツアーについて


いつも行き当たりばったりなんですよ。ただ、ざっくりと、武道館が終わったら休んで、海外に拠点を移そうっていのだけは決めてたんですけどね。
通常だったら、武道館の次はすぐアリーナツアーをって、やっていくと思うんですけど、その流れには乗らないほうがいいなと思って。せっかく中身にこだわって時間をかけてやっているのに、ちゃんと届かないうちに消費されて終わっちゃう感じがしたので。これは良くない、休もうって。それでひと区切りっていったら変ですけど、拠点を海外に移して向こうでツアーをやったりとかフェスに出たりしようっていうのを、もう先に決めちゃって、何も決まってないうちに。
はい、すべてそうなんですけどね。感覚でしか生きてないんで(笑)。

やっぱり積み重ねてきたものだと思うんですけどね。中途半端なものを出さずに、こだわって曲を作ってきた。そういうところが海外の人にも刺さったのかなって。向こうのメディアの人に聞くと、サウンドもクールだし、本人たちのパフォーマンスも含めて、こんな楽しいメタルは見たことないっていってましたね。
やっぱりプロジェクトが大きくなればなるほど、いろんな声が入ってきて薄くなっていく部分があると思うんですけど、BABYMETALに関しては全然そこは意識していないというか、最初からタイアップがどうだとかまったく気にせずにやってきて。だから歌詞も別に、海外に行くんだから英語で歌わなきゃダメだとか、そういうことも全然思わなかったし。
海外でも何も変えてないです。VTRでムービーのストーリーを流しているんですけど、そのナレーションと字幕を英語にしたくらいで。これはどっちも正解だと思うんですけど、やっぱり英語のほうがいいっていう意見もあるんですよ。いっぽうで、そのまんまがいいんだっていう人もいて。要は変にローカライズされて、東京に行ったときに食べたラーメンと全然味が違うぞみたいになっちゃうと残念だなみたいな(笑)。BABYMETALはどっちかというとそっちなんでしょうね。

世界最大級のメタルフェス、イギリスのソニスフィアは本当に僕も人生初ぐらいの衝撃で。最初はセカンドステージで別の日だったんですけど、問い合わせがすごく来たらしくて。それでメインステージのほうに変更してくれたんですけど、僕らも最初、これ大丈夫ですかね?っていってて。でもわかんないじゃないですか。だからやってみるしかないよねって行ったんですけど、海外のフェスって日本のフェスと全然、進行とかも違うんですよ。リハーサルもないし。いやー鍛えられるなと思って。メンバーもバンドさんもスタッフさんもみんなでがんばりましたね。

セッティングしてるときは全然人がいなかったんですけど、1曲目が始まったらぞろぞろ集まってきて、気づいたら全部埋まってて。びっくりしましたね。主催の人もいってましたけど、BABYMETALは実質2番目で、昼の12時からこんなに埋まるのは初めてだって。その年のソニスフィアのベストアクトのトップ10にも選ばれて。いや、あれは本当びっくりでした。
行かないとわからないです。絶対。やっぱり体験しないと。そこに行って、空気感だったり時間を共有することがすべてというか。それが大事だと思いましたね。
海外は日本の感覚ではいっさい通用しないと思ってたほうが。覚悟は必要だし、わがままいってる場合じゃないですね、あれがないこれがないみたいな。

海外に行った時点では勝算なんて全然ありませんでした(笑)
海外のフェスは進行が全然違ってリハもないし、いやー鍛えられるなと思って。メンバーもバンドさんもスタッフさんも全員が必死でした(笑)でもまた一歩、結束力が強くなった実感はあります。
ソニスフィアは僕も人生で初めての衝撃でしたね。
僕らは影響を与える事ができた、だから成功したんだと思っています。
既存のアイドルをマーケティングした結果にのっとって展開したところで、二番煎じにしかならないんですよ。他に作れないオンリーワンの存在になればいいのかなと。メタリカのスルーザネヴァーをみんなで観たんです。舞台演出とかも最新の技術を使ってて、メタリカってポジションに甘んじることなく攻めてて凄いなって思って。やっぱり責めるのって大事だなって思ったんです。
今は、世界中からたくさんのオファーを頂いています。さらにもっと多くのワンマンライブもやります。
 軸がぶれないように、このまま突き進むしかない。最初は尖ったことをやっていても、注目が集まると大人の事情で丸くなってしまうことは往々にしてあるので・・・                                              


この話の中で一番本心が出ているのが、ソニスフィアの成功の話で、本当に驚いただろう気持ちが現れています。私が一番感動したのもソニスフィアでの観客の反応で、日本人の15才前後の女の子3人が踊って、日本語で歌って6万人の外国人を熱狂させる事ができるなんて、坂本九以来の軌跡だと思いました。でもこの成功もステージに上がった時にがちがちだったゆいもあにアイコンタクトを送って、いつも通りさあいくよ!と2人を落ち着かせた冷静な中元すず香のお蔭だと思います。



今後の展開について


今年の海外展開も行き当たりばったりなんですけど。でも、やっぱり全部がひとつひとつの積み重ねというか、今日がんばってクリアしたことが次につながっていくみたいな。すごい当たり前の話なんですけど、それしかないんだろうなって。結局、メンバーもまだ学校に行ってたりで年齢的な部分も含めて活動に制限があって。だから海外の活動といっても、移住して現地の人になっちゃうくらいまでの感じでやるってことは今のところ考えられないんですね。変な話、日本でまだツアーをやってないんですよ。一極集中型で、ずっと東京でしかライブをやってなくて。そこにみなさんがお宮参りに来るじゃないですけど、聖地に集まってくるみたいなスタイルをとってて。ここまできたらもうそれでもいいかなと思ってて(笑)。初めてやったツアーがこの前の夏の海外ツアーだったっていう。それはそれでBABYMETALらしくていいかなって。

昔からオンリーワンをキーワードにしていて、自分たちは自分たちであるべきだ、自分たちを信じて、自分たちがやるべきことをやっていこうというのがコンセプトなので。それしかないというか。国内だろうが海外だろうが、結局、自分たちが信じることをやっていくのが一番伝わるんじゃないかなっていうことなんですけどね。妥協したら終わっちゃう気がしたんですよ。敢えてお客さんに意味を解説することはしません。
エヴァンゲリオンの劇中シーンの謎みたいに、後でみんなで探り合って楽しんでほしいんですよ。100人居たら100人のBABYMETALがあっていいと思うんです。


KOBAMETALは自分たちが信じる道を突き進み、色んな疑問や謎めいた展開もあるだろうが、ファンの方がそれぞれのBABYMETALを発見して欲しいと言っています。4の歌はシンガポール公演の時に暇だった時間に3人で遊び半分で作った歌だったが、それをまさかのBABYMETALの楽曲に採用したり、ダンスの練習の時にゆいもあがツィンテールを手で回す動作が面白いとダンスに取り入れたり、そもそもメロイックサインをキツネサインと勘違いした3人の話を聞いてそれもいっかーとキツネの神をコンセプトにしたりと、これがKOBAMETALの真骨頂なのである。
こんなやり方だから小林本人もどんな展開になるか分らないというのもしごく当然で、成り行きで面白いと思ったら何でも柔軟に取り入れるのがBABYMETALの強みなのだ。いわばプロデューサーは小林啓だが、BABYMETALを形作っているのは裏方も含めた全員だといういうのが、BABYMETALの本当の強みなのだ。


神バンドのBOHさんがこんな事を言っています。

思い出してしてください。
BABYMETALが結成されたばかりの時のことを・・・・・。
知らない人は想像してください。
小さなLiveハウスで、オケを流しながらステージに立っていたBABYMETALの3人を・・・・・。
どんなに大きな成功や、伝統、文化、進化にも必ず最初というものが存在します。
そのスタート地点から、僅かな歳月でここまで大きなプロジェクトになり、世界のメタルファン、メタルバンド、音楽ファンを巻き込みつつあります。
それを、事務所の力だとかバックバンドが優秀だからとか言う人も未だにいるみたいですが、とんでもない。

SU-METALさん、YUIMETALさん、MOAMETALさんの実力、魅力、オーディエンスに最高のステージを届けようとする心があるからこそ飛躍しているのです。
そして、それがShowをする度に、たくさんの経験をする度に増して来ている。
事務所の力ってなんですか?お金ですか?知名度ですか?宣伝力?
バックバンドが優秀?演奏が上手いと売れますか?音が良いだけで魅力的なShowになりますか?
日本で、優秀でチャートを賑わしているトップアーティストが世界で通用してますか?
そういう事です。BABYMETALの3人の思いが、僕らを突き動かしているのです。


BOHさんの言っている事はBABYMETALは周りの大人たちが、彼女たちの才能と努力に突き動かされてサポートしているだけだと言っています。
確かにお膳立ては小林さんが担当したが、あくまでもそれを成功させた最大の功労者はBABYMETALの3人であり、それ以上でもそれ以下でもない。
そういうメンバーを選んだ小林さんの眼力はやはり凄いと言わざるを得ないが、個人的には中元すず香が最大の功労者だと信じているし、それを支えたのがゆいともあだと思う。
結果的には運もあったが、天才的プロデューサー小林啓には一つ苦言を申し上げたい。
武道館公演で全力で走ったりしていたゆいが、2m下に転落した事故である。
もし頭から落ちて最悪の重体にでもなっていたら、BABYMETALは勿論、水野由結の人生も終わったかもしれない。小林は全てに関わっている総合責任者であるだけに、全ての問題の責任がある。

もあも床に置かれたスピーカーで躓きそうになって、咄嗟に下がったりしている。実際、もあはランウェイに足を取られて豪快に転倒し、その後足を引きづりながら最後のパフォーマンスを続けたが、この当時体力がまだ十分で無く、普段でも全力パフォーマンスの後はふらふらだったらしい。
円盤のセリ上がりも手摺りが無いのに思ったより高く上がり、しかも3人が踊ると揺れており、観客の中には見ていて危険性を感じた客もいたらしい。
SSAでのせり上がった舞台で中元すず香が踊る度に揺れて見ていた知り合いが気が気でなかったと言っています。
暗いステージ照明も、全力疾走も必要な演出なら結構、それならそれなりの安全対策を講じるべきです。
プロレスラーなら問題ないのかもしれないが、それでもいきなり踏み外したら誰でも大変危険です。妥協を許さないのがヘビメタ精神と言うのなら、安全にも妥協を許さず、完璧を目指して欲しい。
そして今後もファンを驚かせ続けて末永くBABYMETALが世界で広がっていくことを期待しています。


2月の昨日までの検索キーワードは1位中元すず香、2位BABYMETAL、3位さくら学院、4位中元日芽香、5位リートでした。

昨日多く見られた音楽関連ページは2位中元すず香解体新書、4位中元すず香の軌跡、5位中元すず香の歌声でした。


今日の紹介はいつも全力パフォーマンスのBABYMETALメンバーに対するトリビュート映像です。

Best Friends:https://www.youtube.com/watch?v=jDCVnP7qK_s