(5-12)君に会いたい
冬の放課後、学校の片隅にある焼却炉の出来事だった。 ユジンは山のように溜まった落ち葉を焼却炉にせっせと入れていた。 チュンサンは焼却炉の周辺の落ち葉をかき集めていた。 |
突然手を止めた。 チュンサンはユジンにたずねた。 |
| 「ユジンは失敗を繰り返さない人?だめだと思いながら繰り返す人?」 |
| 「どういうこと?」 |
| 「二度と会わないと決めたら我慢する?それとも会いに行く?」 |
| 「たぶん私ならまた会いに行くと思う」 |
| 「なぜ?」 |
| 「会いに行くのに理由が要る?」 |
チュンサンはユジンの言葉で、心の葛藤の答えが出たような気がした。
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ご覧になった方も多いと思うが、これは「冬のソナタ」の第2話のワンシーンである。 何故かこのシーンは強い印象として残った。 |
不思議である。 たかがドラマなのに、心の何かに小さな火を点けた。 このセリフのやり取りは、忘れることの出来ない女性を思い出させる呼び水のような気がした。 |
| 「会いに行くのに理由が要る?」というセリフが気になった。 |
彼女とは十数年前に別れた。 その後、偶然にも3回ほど会話した。 最後に会ったのは10年ほど前だった。 それ以来、会ってはいない。 会いたかったが、彼女への仕打ちを考えると、会う資格はないし、会うことは迷惑を掛ける。 会っては駄目だと、心に誓っていた。
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別れてから結婚していたことは偶然会った時に知った。 愛する人と幸せな結婚生活を送っている。 そんな処へ突然、顔を出したら迷惑がかかる。 どんなに忘れられない女性でも、それは駄目だ。 |
でも会いたい。 心の中で葛藤が10ヶ月間続いた。 最終的に決断した理由は前回述べたが、再度繰り返す。 |
今は彼女と一緒になることはできない。 でも20年先、30年先なら一緒になることもできるのではないかという、淡い期待を心に留めて・・・。 |
| あの時の決断を今、実行しよう。 |
| 一緒になれる可能性が100パーセント無くても、謝罪することで罪悪感を少しでも減らしたい。 |
| 迷惑をかけるのは承知しているが、もう我慢ができない。 |
| 最後の我が儘を許してもらいたい。 |
その結末がどんな形に終わろうとも甘んじて受けよう。
次回は(5-13)電話作戦です。お楽しみに
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