徳村慎
春の日に
昔、好きだった詩集を取り出す
題名の無い詩たちが
なんで好きだったのかは
分からないけど
今でも少し
好きだな、と思う
*
春から夏にかけての何でも無い日に
読んだ記憶があるような
好きだった小説なんかも
少し思い出して
平和な戦争の小説は
また読み返したいな、と思った
*
言葉は上手く言う必要がない
流れるものだから
また詩集を集めたいな
中古で良いから
ボロボロの本で良いから
幼いままの僕で良いから
*
過去を振り返らない女子だった
それは思い込みに過ぎないけれど
そう思うことで僕の中の
彼女は
もっと強くなっていく
*
性欲があるのに精子が出ない
空っぽになった
僕の心
空っぽになった
大人
もう子供を作るのは無理だろう
あきらめる男の顔になる
大人だけど少年
永遠に
*
君のふくらみが好きだった
やわらかくて
あったかくて
君に言葉は、いらないね
それは取り上げられるものだから
だから、いらない
*
メガネの傷がひどかった
そろそろ買い直すべきときか
電気料金の値上げについて
兄が不満気な声をもらした
雷は、やんだらしい
風は吹き続ける
*
何か小説で読んだんだと思う
毛の無いピンク色の動物が2匹
それは両手だったと書かれていた
あの小説だったか
それともこっちの小説か
僕の動物は空宙を泳いで
スマホで文字を打っている
小説が書かれる時代から
打たれる時代に変わっても
言葉は言葉なのだ
動物は、むにゃむにゃ眠る
*
子供番組観て
幸せなのはオタク
Hな番組観て
幸せなのは大人?
文章を読んで
幸せなのは大人
絵を見て、幸せなのは
子供なの?
*
いろんなものが好きだよ
昆虫
プリキュア
ぬいぐるみ
猫も好きだし
自分のことも好き
*
人生はもう晩年
太宰治じゃないんだから
まだ中年と言えるんだから
とか言ってるうちに
10月で45歳の年の春
結婚していないし
子供もいないけれど
子供が巣立った人の文章でも
読んでみようかと思った
僕の趣味は
老人のものなのだよ
*
ああ。、そうか。
パンダの、ぬいぐるみと
離れられない運命なんだ
信じられないような
電波的な運命を受け入れたら
奇人変人になっちゃった
怖〜い
おもしろ〜い
*
雷ばかり鳴る日だな
ドラムセットを叩く鬼
雷ばかり鳴る日だな
腰の痛みも治してよ
雷、神なり、仏なり
雷ばかり鳴る日だな
最後まで、読んでいただきまして、
ありがとうございます♬
😊😅🥲😘😛🤨😋😆