メタ認知『サブロウ』「芸術の強さ」 | まことアート・夢日記

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夢日記、メタ認知、俳句モドキ、詩、小説、音楽日記、ドローイング、デジタルペイント、コラージュ、写真など。2012.1.6.にブログをはじめる。統合失調症はもう20年ぐらい通院している。

メタ認知『サブロウ』「芸術の強さ」
徳村慎


「芸術の強さ」


アマンダ「上手いピアノが弾けたら才能あるからプロになれるのかな?」

サブロウ「逆だよ。下手なままの方が良いんだよ」

アマンダ「どういうこと?」

サブロウ「芸術として続くのは、下手なピアノの方だよ。器用な人は芸術やらなくて、お金儲けするようになるから」

アマンダ「不器用な人の方が続くのね?」

サブロウ「それが強さだね」

アマンダ「強さ?」

サブロウ「精神的にか身体的にか障害を持ってた方が、個性(オリジナリティ)につながる。そういう強さ。時間で言うと長い時間、人生を芸術だけに捧(ささ)げられる人が強い」

アマンダ「結局、その強みが芸術なんだということね?」

サブロウ「僕の考える芸術は、そうだね。。。器用な人の芸術は、そんなに面白く感じないというか」

アマンダ「サブロウの強みは、何だろう?」

サブロウ「統合失調症で那智黒石をやり続けていて、絵(ドローイング)をやり続けていて、、、っていうのは分かりやすいけど。俳句モドキは、まだ完全じゃないから何年後かに、、、俳句モドキをやり続けていて、、、って言えたら良いな、って。(笑)
音楽は、ほとんど途切れることなく続いてる気がするなぁ。。。最近では、ネットラジオを聴いて音楽をやる気が削(そ)がれたけど。でも、それでも、やりたいことって見つかるんだよ。。。
那智黒石だって下手(ヘタ)なんだよ。下手だけれども、ずっとそれしか出来ないから、続けていて、いつのまにか、ここまで来れたなぁ、っていう感じ。。。」

アマンダ「ふうん」

サブロウ「音楽でオリジナルをやってるのは、オリジナルしか出来ないようなレベルだからなんだよね。もちろん、ウクレレでゲゲゲの鬼太郎の歌とか、ルパン三世とか、もののけ姫とかとなりのトトロとか弾いたりするんだけど。自分が作った音楽じゃないと、やっぱり自分の求める表現みたいなものじゃないな、っていうのはあって。自分が作った即興音楽が結局は、その場限りの音楽というか音であって、後世には残らないものであったとしても、オリジナルで自分を表現したいことを表現していく、っていうのは、とても大切なんだよ」

アマンダ「下手なままの表現で伝わるかな?」

サブロウ「僕のやってることは、表現なのか、なんなのか?、、、っていうのもあるんだよねぇ。フィールドレコーディングとか、写真とかって、その場を記録したら、それが芸術だった、みたいなものなんだよ。。。下手でも良いと思う。。。思うけど、、、上手い人の音楽や絵も好きだなぁ。(笑)」

アマンダ「文芸も下手なままだもんねぇ。(笑)」

サブロウ「そう。小説なんか誰も読んでないし、このメタ認知『サブロウ』なんか誰が読んでも得しない内容になってると思う。。。でも、なぜか、書いてしまう。。。ということは、メタ認知『サブロウ』って、アウトサイダー・アートだったんだな。(笑)」

アマンダ「統合失調症の人が書いてる芸術論は、かなりのアウトサイダー・アートだねぇ。(笑)」

サブロウ「だからさ。たとえば、不登校児がいて、一生懸命自分なりの音楽を模索してるとするでしょ。それだけでアートなんだよね。。。人間彫刻なんだよ。だけど、たいていの人は、アートをやり続けることが出来ない。どこかで芸術から抜け出して、普通の生活に戻っていく。それは大事なことなんだけどさ。やっぱ、登校出来るようになったり、社会復帰とかを目指すわけだからさ。でも、普通の人間になった途端(とたん)に、普通の人間の作る芸術になっちゃってつまらなくなるでしょ。じゃあ、アイデンティティとしては、不登校のままが良いってなる。けど、それじゃいけないって周りも自分も本音では思っていて。。。
ああ、これ、大学中退したときの僕のことだわ。(笑)」

アマンダ「でも、たとえば基本は押さえとかなきゃいけない、って部分があるでしょ?
たとえばウクレレの基本の技とか」

サブロウ「僕の場合は、何十年もかけてるから、良いの。出来るようになってるから。ただし、短期間で何かをやりとげたいなら、独学よりも習う方が早いの。でも、習っちゃうと個性なんてものは消え去るものだし」

アマンダ「続いていることだけが重要で、続かないのは、ダメなの?」

サブロウ「いや、一瞬一瞬が輝いていれば、良いっていう感じもあるけど。。。結局、密度が濃いのは、上手い絵をサラッと描ける人よりも、下手な人が時間と量をこなしていって技術を身につけて、って人の絵は味がある」

アマンダ「良い絵は、上手い絵ではなく、味のある絵、なんだね。。。歌の下手なアイドル歌手が売れてるみたいなものか。。。(笑)」

サブロウ「うん。。。まあ、、、ちょっと違うような気もするけど。。。」

アマンダ「サブロウの目指す高みとは何なの?」

サブロウ「100歳まで生きて、振り返ったら分かるかも」

アマンダ「じゃあ、目標は、芸術が上手くなることよりも、長く生きることなの?」

サブロウ「長く生きれば、芸術も面白くなるよ。でも、今の時点でも面白いと思うんだよ。どこを切り取っても面白い。。。」

アマンダ「天才型がダメで努力型が良いなら、ピカソはどうなるの?」

サブロウ「ピカソは間違いなく幼少の頃は天才型。でも、ピカソが本当にすごいのは、自分のスタイルが固まるたびにブチ破ってきたこと。なんかマイルス・デイヴィスと似てる気がする。。。」

アマンダ「ピカソとマイルスが好きなんだ?」

サブロウ「文芸で、スタイルを変えてきたって人はいるのかなぁ? 桐野夏生とかかな?、、、あの人の場合は、根本的な不幸話って点ではスタイルを固めまくってる気もするけどね」

アマンダ「ユリシーズはスタイルの変遷がすごいらしいけどね。。。」

サブロウ「読んだことないけど、そうらしいね」

アマンダ「あらすじだけじゃユリシーズの良さは伝わらないでしょうね」

サブロウ「うーん。そうかもね。。。」

アマンダ「芸術は50、60鼻垂れ小僧って言葉があるもんねぇ」

サブロウ「たしかにね」


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