小説『サブロウの冒険』「イエスの姿」-1 | まことアート・夢日記

まことアート・夢日記

まことアート・夢日記、こと徳村慎/とくまこのブログ日記。
夢日記、メタ認知、俳句モドキ、詩、小説、音楽日記、ドローイング、デジタルペイント、コラージュ、写真など。2012.1.6.にブログをはじめる。統合失調症はもう20年ぐらい通院している。

小説『サブロウの冒険』「イエスの姿」-1
徳村慎


「イエスの姿」-1


PHP文庫『マザー・テレサ 愛と祈りのことば』より
イエスは私たちのもとに飢えた人の姿、裸の姿、淋しい人の姿、アルコール依存者、麻薬中毒者、売春婦、路上の物乞いの姿でおいでになります。


カバ「ねぇねぇ。パンダぽん。イエスは貧しい人の姿で現れるんだって」

パンダ「じゃあ、パンダは、イエスになるために麻薬中毒になる」

カバ「いや、そういう意味じゃねぇんだよ」

パンダ「あれか? ピ○ール瀧の次は槇○敬之だってか? それはイエスの姿だから、救わねばならん、ってことだな。。。まあ、容疑だから、やってる疑いがあるって意味だけど。やってないかもしれないけど」

カバ「A○KAも、田代ま○し、もな」

パンダ「じゃあ、パンダも救ってくれよ。淋しいもん」

カバ「だから、そういう話じゃねーんだよ」

パンダ「マザー・テレサ・テンって偉大なの?」

カバ「テレサ・テンじゃないよ、パンダぽん。いつからそんなに頭が悪くなったの?」

パンダ「どうも昨日のお昼ごろからおかしいの。マザーの言葉を読みたくなったの」

サブロウ「っていうか、パンダぽんは、神様じゃないの?」

パンダ「神様だよ。ぺかー」(光る)

サブロウ「うそつき」

パンダ「はーい、うっそでーす」

カバ「その点、カバ仏(ぼとけ)はウソをつかないからね。全ては仏(ほとけ)である!」

サブロウ「う○こも仏なの?」

カバ「、、、仏だよぉー」(小声で言う)

パンダ「イエスはきっと仏なんだ。だから、う○こは、イエスさまなんだよー」

サブロウ「なぜ、そんなことになる? イエスと仏は違うだろ」

パンダ「愛と祈りの言葉を言いなさい。そうすれば、世界は美しくなる。ハレルヤ」

カバ「ハレルヤってどういう意味?」

パンダ「明日の天気は晴れるや(ハレルヤ)?」

サブロウ「違うだろ」

パンダ「全ては仏であるんなら、イエスだって仏だ。マザー・テレサだって仏だ」

カバ「うーん。そうなるねぇ」

パンダ「悪魔だって仏だ」

サブロウ「そうなの?」

カバ「そうなるねぇ」

パンダ「僕だって仏だ。君だって仏だ」

カバ「うんうん。ぶりぶり。仏が出た」(屁をひる)

パンダ「ブッというのは仏なりけり」

サブロウ「それって映画『ファンシィダンス』じゃん」

図書館に行こうと思っていた僕(サブロウ)は、自分の部屋にある本で面白そうなのを探してきた。
その中の1冊が『マザー・テレサ 愛と祈りのことば』だったのだ。
もう1冊は『正法眼蔵入門』(しょうぼうげんぞうにゅうもん)だ。

パンダ「淋しい人はイエスです」

カバ「イエスなの? ノーじゃないの?」

パンダ「イエスとはキリストのことです」

サブロウ「ところで、全ては仏なの?」

カバ「その通り」

サブロウ「コロナウィルスも?」

カバ「残念ながらその通り」

サブロウ「じゃあ、なに? 仏様が人類を大量虐殺してるの?」

カバ「一切衆生悉有仏性(いっさいしゅじょうしつうぶっしょう)」

サブロウ「ウィルスって生き物なの?」

カバ「知らん。有仏性と無仏性の間を万物は行き来しておるのだ」

サブロウ「じゃあ、コロナウィルスは仏じゃないとも言えるんじゃん」

カバ「そうだね」

パンダ「不謹慎だ! ウィルスの話をするなんて!
死んだ人だっているんだぞ! もっと考えて話題を選べよ!」


(つづく)

最後まで、読んでいただきまして、、、
ありがとうございます😊😃😆