小説『オレ、トマト』4
徳村慎
トマトが言った。
「じゃ……じゃあさ。みんなで死んじゃう?」
ネギが言う。
「死ぬんなら1人で死ねよ」
トマトが言う。
「ええー?……怖いよぉ。みんなで死ぬか、それとも冷蔵庫村に戻っちゃう?」
ネギが言う。
「無理だっつってんだろっ!」
氷の美少女が言った。
「私、身体が溶けてきちゃった」
秋刀魚が言う。
「やべーよ。氷ちゃんが溶けちゃうよぉ。どーしよー?」
通りすがりの畑の石ころが言った。
「なぁなぁ、溶けなくなるのには、魔法を使えばいいんだぜ?」
トマトが言う。
「どんな魔法?」
石ころが言う。
「この川をずっと下って行ったら、魔法使いが住んでるんだよ。氷でも溶けなくなるぜ」
最後まで
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