「音の風景」は、フィールドレコーディングを編集したNHK-FMのラジオ番組。時々聴いて、良いなあと思う。
今回は祭り。
ボンボンと鳴る太鼓とか、人の声とかが美しい。なるほどなぁ。こうして録ればフィールドレコーディングとして美しいんだなぁ、と関心する。
僕のICレコーダーでのフィールドレコーディングとは違って、重厚感というか、奥行きが感じられる。
毎年、秋になるとラジオを聴いている気がする。寒くなると部屋から出たくないからなのか、それとも、季節で気分的に聴きたくなるものなのか。
実は中学時代から使っているラジカセで聴いている。この前、売ろうと考えて一度は物置と化した部屋に入れたのだけど、また自分の部屋に持って来た。
感動が薄れるのは老化だとホンマでっか!?TVで言っていた。
最近、確かに僕も、感動が薄れている気がする。若い頃にスラスラ読めた本が読み返せないのだ。まあ、興味が別方向になってしまったのだ、とも言える。
いや、興味は、あるのだが。
昔から好きなラジオの音は今聴いても良い。昔から好きな幽霊の話は今でも好きだ。でも、中身は変わっている。新しいものを求めているのだ。
ホンマでっか!?TVの話に戻ると、他人と比べた評価よりも、過去の自分と比べての評価の方が物事は続くという。今、競争相手と走って3位だった、という評価よりも、昨日よりタイムが良い、という評価の方が良いらしい。
確かに、僕の音楽は、昨日より今日の方がちょっと上手い、という自己評価だ。だから続くんだろう。
僕の美術は、昨日より今日というよりは、歴史的な名画がこう描いているけど、僕はこう描いた、というのが多いから、中々、自己評価が低くなるかも知れない。
それでも、プロの画家よりは自己評価は甘いだろう。
プロのフィールドレコーディングに触れることは大変良い。「音の風景」の毎回のテーマみたいなものが感じられて良い。今回は祭りだった。祭りの音をこう編集してるのか、と思った。聴かすべき音を選択しているような。
僕もテーマみたいなものを持って音を録るべきかも知れないと思い始めている。
徳村慎