感想『MAJOR』66~69 | まことアート・夢日記

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まことアート・夢日記、こと徳村慎/とくまこのブログ日記。
夢日記、メタ認知、俳句モドキ、詩、小説、音楽日記、ドローイング、デジタルペイント、コラージュ、写真など。2012.1.6.にブログをはじめる。統合失調症はもう20年ぐらい通院している。

感想
満田拓也『MAJOR』66~69


何度読んでもグッと来る。
イップスと戦う姿がすごく勇気をもらえる。同じマンガの感想で申し訳ないのですが。いやいや、何度読んでもグッと来るなら、何度でも感想を書けば良いのだと思う。(笑)

夏風邪で調子が上がらなくて今日は医者に行って薬もらった。医院の入口で吐くという大失態をやらかしつつ。(笑)

調子が悪くなると茂野吾郎のイップスを思い出す。それで読みたいと思っていたが、今日読んでスカッとした。そう。何年か前にイップスに近い症状だったと思う。そして今も夏風邪で近い感覚なのだ。

精神的に弱い僕は苦しくなると風邪をひく気もする。それだけ肉体にも無理をしているということか。

僕にとって『MAJOR』ってなんだろうね?
良い大人がEテレのアニメにハマってマンガ本まで買って。もはや、ただのマンガじゃないんだよね。モチベーションの書物だよ。特にこの66~69の4つの巻は良い。自分の中の火というか。『バケモノの子』で言えば、胸の中の剣。

芸術は牙の部分があって。そこばかり磨くと単に気持ち悪い芸術になるかも知れない。それでも、そんなのに憧れがものすごくある。ダダイズムってそんなものだと思うけど。そこをひとつのトンネルだとすると抜け出たところが『MAJOR』かなぁ、と。

だから僕にとっては素晴らしい勇気を与える芸術なんだよね。吾郎は天才だ。しかし、その人生は悲劇的な要素も多い。イップスは最大の悲劇でもある。

あ、一応、イップスの説明をしておくと、スポーツ選手のかかる病気で心理的な不安から運動機能が落ちてしまうというもの。『MAJOR』ではサイコロジストを訪れた50%のイップスにかかった人は改善されないという。スポーツ選手が改善されない場合は最悪スポーツが出来ないってこと。ってことは、職業としてスポーツを続けられないってことだ。

僕もモチベーションについては考えさせられる。接客が苦手だとかは、やはりある。これは精神的なものというより性格かも知れない。人と会うのが好きではない。それでも那智黒石について伝えることは楽しいとも感じる。だから那智黒石の体験講師をやっている。普段は那智黒石(天然石)の彫刻を作ったり、粉末成形の工芸品を作っている。

今では那智黒石の説明も頭の中に整理出来ているが、整理出来ていない頃は途中で違う話をしてしまうと次に言いたいことがすんなり出て来ないことがあった。そのプレッシャーは嫌なものだ。言葉が出て来ない状態で言葉を探す瞬間。元々僕は雑談が苦手だ。少なくとも苦手意識がある。那智黒石の加工体験で雑談が出来ればかなり良い状態だと感じていた。

1時間喋りっぱなしじゃないと嫌だった時もある。無言が怖いのだ。サービスが提供出来ていないと感じてしまったりした。

今は、それほどプレッシャーも無く、まだ幾分要点を喋るようになった。それでも対人のプレッシャーなのかお盆という暑い時期に休めなかったためか夏風邪である。それで彫刻も出来ない身体ということで心がモヤモヤしているのだろう。『MAJOR』を無性に読みたくなった。

『MAJOR』は野球マンガであり、僕は野球なんかやったことない人間だ。夏の高校野球で日曜美術館が潰れると嫌に思う人間だ。スポーツより、スポーツの生み出すドラマが好きだというか。いや、スポーツでなくても物語が好きなのだ。

特にイップスの吾郎は孤独だから良いんだろうね。誰かが助けてくれる訳じゃない。結局は自分が自分を見つけることが答えとなっている。

自分の限界までがすんなり出る瞬間とか、やっぱりあるんだよね。最近で言えば夏に販売をはじめたミニ招き猫とか。ほぼ1日で彫刻し終えて、その後磨きに入って。すんなり。で土産物には珍しくすんなり売れだした。

今は夏風邪だがトンネルを抜け出すイメージトレーニングとして『MAJOR』66~69は良いと思う。

仏像から違う物に向けて動いても良いかな。仏像にフィードバックすれば良いし。夏風邪を治してまた彫刻したい。

徳村慎