感想
ビートたけし『日本人改造論』
笑える。真面目になったり、ボヤいたり、冗談言ったり。喋ったものをまとめてるんだろうな。まあ、笑いは健康に良いから、こういうのを読むのが一番だったりする。
でも、全体を通して読むと、教育について語っているとも受け取れる。
正直、この本を読むと、もっと悪いことをやっときゃ良かったと思う。もう徹底した殴り合いとか。でも我慢して逃げ回っての子供時代だったから、やっぱり今からでもセコい大人を目指そうかな。
それでも遠慮しつつのセコさを出せれば良いような気もする。というか、大人はセコいんだよ、と認識してしまえば、正義だの何だのが、ぶっちゃけどうでも良くなってくる。相対的にお前は良い人なのか?……と自身を問えば、法定速度を完全に守ってなかったり、林で立ちションをすることもあるだろうし、人との約束も忘れたりとか。環境に悪いと知っててもクーラーの部屋に入ったりとか。無駄な楽器を買って消費社会を助長しているとか。(笑)
自分にとって大事な物とかが人にとっては単なるゴミだったりしてさ。元カノとかが「そんなんに価値ないやんか」みたいに言ったりすると本気で腹立ったりとか。だったらお前の○○もゴミ以下だろ。みたいに心の中で言っといて、実際は本人には言えないから笑ってごまかす。まあ、そんなんとは別れられてせいせいする。一方では完全に負けてるんだが、絶対にこの点に関しては負けを認めないだろう。負けず嫌いの自分のことが笑える。どうせゴミが好きな人間なんっス。
本を読んでも決して頭が良くはならない。それでも多角的に視点を移すには、こういう本を読むのが一番だ。特にこの『日本人改造論』は視点を移すための具体的理論が書かれてある気がする。優秀な本だと思う。
徳村慎
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