随想「ぽつり」2016.2.20.
徳村慎
近頃、自分の中に信じられる物も無く、外にも信じられる人が居ないのだと気付く。前迄沢山居たのに。自分の中で意識が変わってしまい、孤独の中ですら何も見えなくなったらしい。此の白い靄の様に横たわる闇に自分の進む道を探す事すら出来ず。傷が癒えるのを待つだけ。しかし、一体、此の傷は何なのか。崩壊への喜び、悲壮感だろうか。自分も他人も信じられない状態で僕は何をしているのか。歪んだ心を矯正するでもなく、僕は生きて居る。僕の夢が壊れたのでは無く、夢へと向かう僕が壊れたのだ。一気に冷めた。そして誰もが冷めていたのだと知る。全ては、まやかしに過ぎない。然し、其れでも神を取り戻す為に静かに苦しみながらも考える。神とは何か。何故、神が戻って来ないのだ。神が居なくなった。神の復活を只願うのみ。自分と向き合うのが辛いのだが、向き合わねば得られない気がする。
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