詩『ブルートパーズとアイスクリーム』 | まことアート・夢日記

まことアート・夢日記

まことアート・夢日記、こと徳村慎/とくまこのブログ日記。
夢日記、メタ認知、俳句モドキ、詩、小説、音楽日記、ドローイング、デジタルペイント、コラージュ、写真など。2012.1.6.にブログをはじめる。統合失調症はもう20年ぐらい通院している。

詩『ブルートパーズとアイスクリーム』
徳村慎


君が流したブルートパーズ
蛇の髪をなでて抱きしめた
僕を猫のように扱う君が
天空のお家で独りだと語った
もうアイスクリームを食べないで
なんども君の声を聴いても
僕には冷たさだけが生きがい
アイスクリームをいくつも食べた
冷えた僕の紅い心臓
いつも君の舌がねっとり
温めようとしていたのにね
蛇の髪を揺らし冷たい別れ
鞄に服を詰めて立ち上がり
背の低い君は影だけを
部屋に残して扉を閉じた
影はケラケラ笑って楽しんだ
お風呂で居間から聴こえるケラケラ
電子部品に満ちた神様
僕には黒蝶真珠をちょうだい
声は震えて湿度の高い
天井に吸い込まれて消えていく
風呂から出れば仕事に戻る
機関銃と戦闘服の僕は
天空のお家から地上へと
飛んで降りたら救世主
人々を救う僕の心を
救ってくれるのは君だけなのに
僕の頬にもブルートパーズ
アイスクリームが溶けていく








iPhoneから送信