「逃ゲテ来タノカ?」
「まあな」
オレは粘土のように滑らかに固められた土の床を見つめる。
ボムは死んだだろうか?妹の結婚式には出られなかったに違いない。死んでないとしても全身がコンクリートの建物に叩きつけられて、半死にだな。都市を見回る6本脚のロボット犬に食い殺されてないだろうか?
ふーっ、とため息をついた。
オレはボムに何もしてやれないんだな。誕生日のたびにオレの大好きなコーラを看守の所からもらってきてくれたのによ。オレは身体を売っているボムの気持ちなんて分かっちゃいなかったんだ。あいつは好きでやってた訳じゃなかったんだ。
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