『ゲミアスの義手』59

サルはゲミアシスト1号機に向き直った。次第に形を変える。ザワザワザワ…サルは全身に無数の顔を作り出した。
「やーい手なし。手なし。やーい。お前なんか学校来んなよ、気持ち悪い」
サルの顔の口という口がキャシーの悪口を言った。
「ハァ…ハァ…。ハァ…。もう学校なんか行かないもん。ハァ…ハァ…。行かない。行きたくない。私、家に帰る」
キャシーの乗るゲミアシスト1号機がサルから離れて歩きはじめる。
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