『ネコロビ』33犬岩の口の牙の間から洞窟に入っていきます。ひんやりした空気の中を進んでいくとコウモリが静かに天井にとまっています。「いっぱいおるなァ」「そうや。ここのコウモリはおとなしいけんど、野鉄砲(のでっぽう)のコウモリは怖いぞ。ビューいうて襲いかかってくるんやで」「襲われたん?」「おうよ。かろうじて逃げたわさ」「ゴン兄ちゃんの体は毛深いから大丈夫ちゃうん?」「アホか。そんなん関係ないわ。襲われたらたまらんし」