『ネコロビ』4「俺は村人に追われてウケレの森に入った。熊野の神々に、全ての命に宿る仏に、あるいは精霊に願った。山で生きられる体をください、と。そうして俺は雪男になった」「ゴン兄ちゃん。あの時は、すまなんだよ。オレもまだ小さかったもんで、何して仲良くなれるか、分からなんだんや」「許すべきやろな。けれど、まだ信用出来んのが俺の本音や」「信じてくれよ。子供やったんや」「今でもネコロビは子供やないか。それにしても、お前は山狩りして俺をウケレの森から追い出すつもりか?」