『テクノ×ギター女子』8 | まことアート・夢日記

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まことアート・夢日記、こと徳村慎/とくまこのブログ日記。
夢日記、メタ認知、俳句モドキ、詩、小説、音楽日記、ドローイング、デジタルペイント、コラージュ、写真など。2012.1.6.にブログをはじめる。統合失調症はもう20年ぐらい通院している。

5月になった。
美術室。桜が美智の所へ駆け寄る。


「美智ィー。テクノ・アッシャー解散かもしれん」


「ええ?アサミー・メイデンに負けたん?」


「違うよ。それは師匠が引き分けって言ってさァ。本当は私らが勝っとるのに」


「じゃあ、何(なん)でテクノ・アッシャーが解散なん?」


「泉ちゃんとケンカになって」


「ハハァン。桜ちゃん口悪いからな」


「実は、そうなんやよ。泉ちゃんがね。眼鏡を外してレンズ拭きやったんよ。そしたら意外に美人なんよ。でね、泉ちゃんに眼鏡はダサいからコンタクトにしたら?って言うたら、泉ちゃん、ブチキレて」


「そりゃ桜ちゃんが悪いんやんか」


「でもね。ビジュアルも大切なんやよ。次アサミのバンドと対決する時には観客に多数決取らして、どっちが上手いか比べるんよ」


「正々堂々と音楽で戦いなさいよ」


「そうは言っても、インストゥルメンタルやし。ボーカル無いとアピール出来んかなって」


「アセるなや。もっと、じっくり取り組まな」


「じっくりって言われてもなァ」


山本が冷たく言う。「やっぱ性格悪いと何やってもアカンやん。中間テストも大丈夫か?」


「じゃかァし。デブ山。アンタだって大して私と変わらんぐらいやろ。勉強出来んでも、特技があれば、ええんやよ」


美智が、さとす。「桜ちゃん。泉にあやまりなよ?」

「ハーイ。分かったでござるゥー」