1ヶ月ほど前の記事で、和室にDIY掛軸を飾ったことを書きました。


その時は、作り方は大雑把にしか書きませんでしたが、せっかくなのでDIY掛軸の作り方についてもう少し詳しく書き記したいと思います。

最近DIY系の記事も何度か書いてますのでその流れに乗りつつ(家づくり記事がひと段落したらDIYジャンルに移るのも手か?)、そもそもこのブログは自体、家づくりの記録として始めましたので、その一環と言うことで…。



掛軸を作るにあたって、一応は掛軸の各部の名称やつくりについて調べました。ある程度はそれに沿った作りはしていますが、安く簡単に作るため、そして調べが行き届かず推測で進めているところもあります。


さて製作方法です。
今回のDIY掛軸は、簡易なタイプとするため、風帯や一文字は付けません。中廻しに相当する紙を貼り合せ、八双軸棒を取り付けた後、中廻し本紙を貼り付ける形で進めます。

…と書いてもわかりにくいと思いますので、図解というか各部の名称を図にまとめてみました。


(「鐶」が書ききれませんでしたが、八双に掛緒を付けるための金具が鐶です。)




まずは和紙を用意します。私の場合は100均で売っていた越前和紙です。

越前和紙4枚を適当な幅に切ります。今回は本紙がB2サイズで約51.5cmあることと、後に取り付けるように用意した軸棒の長さが60cmであることから、掛軸の幅を55cmとしました
100均で買ってきた越前和紙は幅64cm、長さ94cmなので、長さ方向はそのまま生かし、幅を9cm縮めました。

(100均と同じ和紙が見つけられなかったので、サイズの近い別の和紙を掲載しておきます。私が買ったのと同じものはセリアやワッツにありました。)

 

 


和紙を幅55cmに切ったあと、それを2枚貼り合せます。
2枚貼り合わせたものが、掛軸のうち中廻しの部分となりますが、今回は表の色を鶯色、裏紙はもう少し薄い色で代用しました。お店の在庫の都合でこうなりましたが、結果オーライです。

それから、天・地も2枚1セットで貼り合せますが、こちらはで分けますので、半分に切ってから貼り合せました。つまり、幅は55cmですが、長さは47cmになります。表の色は藤色にしましたが、こちらも裏は薄い色のものを使用しています。



の紙が八双(吊るための半丸棒)と接着する部分、の紙が軸棒(掛軸の下の丸棒)と接着する部分は貼り合せず残しておきます。残しておく長さは、八双側は3~4cm、軸棒側は7~8cm 程度です。これは八双と軸棒の直径から外周を算出しており、軸棒は直径24mmなので24×3.14で約75mm、八双は直径15mmですが半円なので、15×3.14÷2に直径の15を足して約38mmです。

…が、貼り合わせるときになんとかなるので厳密にやる必要はありません

 

そして、これら中廻しを繋げ、掛軸の長い紙が出来上がります。

 

 

八双となる半丸棒を掛軸の幅=55cmに合わせて切り、の表と裏、2枚の紙で包み込むように接着します。先に表の紙で位置合わせをしてから裏の紙で八双を包むように接着し、その後に表の紙で裏の紙を包むように接着します。

 

 

次に軸棒に接着します。軸棒は60cmで掛軸本体より5cm広いので、左右に2.5cmずつ棒の軸先が見えるようになります。直径24mmほどの丸棒を切るのは大変ですからね…。

 

 

 

(丸棒は直径24mmのもので作りましたが、多少違ってもほとんど問題ないと思います。長さは長い分には切れば良いのですが、私は切るのが面倒なので長さありきで作っています。)

 

次に、紐を通すための八双に取り付けます。



ホームセンターで安いヒートンを買ってきて付けましたが金色に輝いているので、100均で売ってたブロンズ色のヒートンの方が良かったかも(近所の100均には無かったけど、取り付けた後で遠くのダイソー行ったら売ってたんですよ…)。まあ、吊るすのに壁に刺す洋灯吊はブロンズ色にしましたが(後述)。

 


掛緒となる紐をヒートン(鐶)に通します。


 

 

紐は適当なものが見つけられず、江戸打紐を使用しましたが、あまり目立たないよう壁紙と似た色の紐にしました。
最後に中廻し本紙を貼り付けて、完成です!

 

一応、和紙の色選択の時点で、藍色の壁紙とマッチするかな~?と考えながら選んでたりはします。いい感じになったのではないでしょうか。

 

 

壁に掛けるためのフックは、ブロンズ色の洋灯吊を使用しました。

100均で買いましたが、(恐らく)全く同じものがAmazonにあるんですね。

 

 

…こんな感じでDIY掛軸を作りましたが、文字だけ入れれば掛軸が完成する「白抜き掛軸」なんてのもあるんですね。私は本紙のサイズの都合でこの白抜き掛軸は採用できませんでしたが。