3月24日、同好ブログに刺激を受け即決。葛西海浜&臨海公園へ行ってきた。進化の最終形のような姿の希少種を見られる「夢の国」だと改めて実感した。
葛西には主に春の渡りの時期に行っているが、記事にするのは2021年4月にヘラサギなどを観察して以来久々である。当時は緊急事態宣言の狭間で、窮屈な思いで出かけたような気もする。
私鉄、地下鉄、京葉線と乗り継ぎ、葛西臨海公園駅から西なぎさに直行。曇り空。駅前ではツバメが飛び、園路ではツグミ、シロハラ、渚橋からはカンムリカイツブリ、スズガモなど常連を確認した。10時頃から西なぎさ東端の砂州で探鳥開始。
煩雑な記事にしたくないので、観察順ではなく種別に紹介する。主役級の豪華メンバーが並びます(o^^o)
【ダイシャクシギ】
いつの間にか水路の対岸、つまり東なぎさの西端に来ていた。というか、私の目が馴染むのに時間を要しただけで、はじめからいたようだ。長い嘴を干潟に突っ込んで採餌中。貝のむき身のようなもの(?)のほか…
なによりカニをよく捕らえていた。
識別同定を人まかせにしてなるものか。翼下面と腰が白い、ダイシャクシギにまちがいなし。
【ホウロクシギ】
遠くの水面で採餌していた別個体。ダイシャクシギと姿はほとんど変わらないが、やや褐色味が強く見えた。これも飛びさえすれば識別写真を狙える。
いちど干潟に上がったあと、飛んだ。水面のやつはカワウみたいだ。
翼下面が白くなくて模様で満たされている、ホウロクシギだった。
どこからかもう1羽が合流して、東なぎさへ帰って行った。ウンコは余計。オオソリハシシギの情報もあったが私は見ることができなかった。
【ズグロカモメ】
くわえタバコならぬ、くわえガニ。
ユリカモメに似ているけど、嘴が黒くて短い。カニがとっても好きな干潟のカモメ。実を言うと、ダイシャクシギとズグロカモメは今回がブログ初登場どころか人生初登場。
【ミヤコドリ】
実際はたくさんいて、以前より増えた気もする。Oistercatcherの英名通りで、牡蠣に赤い嘴を突っ込んでいた。カルガモとのコラボ。この干潟にはほかにヒドリガモ、コサギ、アオサギが来ていた。
【クロツラヘラサギ】
同好たちが急にざわつき、なんだなんだと思ったら頭上スレスレを飛んで西なぎさの浜へ降りた。
クロツラヘラサギもシャモジ状の嘴で採餌には違いなかったが、何を食べてるのかよくわからなかった。
渚での観察を終えて鳥類園に向かう途中、頭上高くを西へ飛んで行った3羽の鳥。クロツラヘラサギだっだ。そっちは荒川河口の方角。公園外にも餌場があるのだろうか。
★★★
一般的な「夢の国」はひと駅ぶん東。ノスリと、ちょっかいを出すハシブトガラス。どれだよって(笑)今年はどうか知らないが以前チュウヒが滞在し、お城バックに舞うチュウヒの写真を狙ったこともあった。失敗したけど。
さて、せっかく来たのだから陸のほうもひとまわりくらいはしよう。
淡水池にはヒクイナ。すでにカメラをかまえている人たちに便乗した。このあと汽水池ではコチドリ2個体を見ることができた。
鳥類園にはグミが多く、たくさん実をつけていた。実をついばみに来ていたムクドリがいつの間にかアカハラに入れ替わっていた。
アカゲラは複数いる雰囲気だった。姿を見せた雄1個体は、私の感覚からすると警戒距離がとっても短かった。
冒頭で夢の国と書いた。人工的な海浜環境だからある種のテーマパークではあるけど、ホウロクシギやクロツラヘラサギはまだ現実に渡ってきているわけで、末ながく継承されて欲しいと願わずにはいられない。
これからは夏鳥や旅鳥と、その日限りの意外な出会いがありそう。また気が向いたら行ってみようと思う。というわけで今回も訪問ありがとうございました。ではまた、近いうちに!