2024年読書4冊目「世紀末の隣人」重松清 | 穏やかに生き急げッ!

穏やかに生き急げッ!

生き急がないと!って気ばかりが焦って結局、昨日何やってたっけ?の記録です。
映画・小説ネタはすべてネタバレですので見てない方は気をつけてくださいね。

2024年読書4冊目は重松清 著

「世紀末の隣人」

 

【超ざっくりストーリーは】

20世紀末から起きた国内事件やトピックスの本質や真相の追求ではなく、その事件の近隣の人々や関係者と言うには微妙な人たちの事件に対する「回想」と作者の「感想」みたいなのもを書いてあります。

  • 夜明け前、孤独な犬が街を駆ける(1999年9月:池袋通り魔殺人事件について)
  • nowhere man(フジテレビ『愛する二人別れる二人』について)
  • ともだちがほしかったママ(1999年11月:音羽幼女殺人事件について)
  • 支配されない場所へ(1999年12月:「てるくのはる」について)
  • 当世小僧気質(出家した一般に人達について)
  • 桜の森の満開の下にあるものは……(2000年1月:新潟少女監禁事件について)
  • 晴れた空、白い雲、憧れのカントリーライフ(2000年3月:脱サラ農家一家自殺について)
  • 寂しからずや、「君」なき君(17歳は危険なお年頃か)
  • 「街は、いますぐ劇場になりたがっている」と寺山修司は言った(1998年7月:和歌山毒物カレー事件について)
  • 年老いた近未来都市(多摩ニュータウンについて)
  • AIBOは東京タワーの夢を見るか(1999年:AIBOについて)
 
【感想は】
この作者の作品は
  • 定年ゴジラ
  • 流星ワゴン
  • ニワトリは一度だけ飛べる
しか読んでない様な気がします。これらの作風は何だかハートフルな感じでした。
 
そんなハートフルな作風な作家が「世紀末の隣人」などという恐ろしげなタイトルだったらさぞかし怖い物語なのだろうッ!って思ってました。
お笑い芸人が演技したら妙に上手いみたいな感じ。って言うかそんな感じです。
 
しかし怖くも何ともなく、それぞれの事件のあった場所での近所の人の感想や、作者本人の想いが描かれています。
グイグイ引き込まれる作品ではないです。
最後の章の「AIBOは東京タワーの夢を見るか」はちょっと食傷気味でした。
 
        パルテノン多摩
 
『年老いた近未来都市』の章では多摩ニュータウンを軸に多摩そごうやパルテノン多摩が出てきます。
私は1991年に上京し、小田急多摩センター駅で降りて「サンリオピューロランド」に1度だけ行きました。
その時に駅前にほど近い「パルテノン多摩」はオープンして4年ほどでしたが、近未来的なのに寂しい雰囲気を醸し出していました。
「サンリオピューロランド」もオープンして間もなかったのですが、やはりうら寂しい雰囲気を醸し出していました。
 
多摩ニュータウン近隣と言えば、私の周りでは「多摩クリスタル」派と「セリーヌ八王子」派に分かれていて、北欧系がいいだの、ラテン系がいいだのって言っていました。
そして、とんねるずで一躍有名になった「ホテル野猿」って印象です。