2020年読書4冊目は真梨幸子著「殺人鬼フジコの衝動」
あらすじ
一家惨殺事件のただひとりの生き残りとして、新たな人生を歩み始めた十歳の少女。だが、彼女の人生はいつしか狂い始めた。またひとり、彼女は人を殺す。何が少女を伝説の殺人鬼・フジコにしてしまったのか? あとがきに至るまで、精緻に組み立てられた謎のタペストリ。最後の一行を、読んだとき、あなたは著者が仕掛けたたくらみに、戦慄する!
(Amazonより)
感想は
これは何度か読んだんです。
読んだ後にも「なるほど!そう来たかっ!」って終わり方じゃないし、なんとなく「んん~??」って思ってました。
これはKindleなどの電子書籍ではなく”本”で読んだほうがいいと思います。まるで辞書を引くかの如くあっちのページを読み直したり、こっちのページを読み直したりしながら読み進めました。
構成は
「はしがき」←これからが本編の始まりです。すっ飛ばして読んではいけません。
第1章~第9章と「あとがき」←これかも本編です。すっ飛ばして読んではいけません。
それと「あとがき」の次項にちょっとだけ書いてある新聞の切り抜き
←今回、初めて気が付きました。
これ大事な情報です。
で、第1、2章がフジコの長女の「早季子」と言うのが、いろんな方がブログに書いていらっしゃいますが、第1章:早季子、第2章:フジコじゃないのかなぁ??違います?
また、今回もスッキリしてません。たぶん、また数年後、結末を忘れたころに読み返すと思います。
もちろん、誰一人として救われません。途中にもちっとも幸せなことは書かれていません。最初から具合が悪くなるくらい不幸で救われません。
それと、上のあらすじに書いてある「最後の一行を、読んだとき、あなたは著者が仕掛けたたくらみに、戦慄する!」の戦慄する最後の一行はないです。
評点は
退屈しない度 :★★★★☆
人に勧める度 :★★★★☆
数年後に見返す度 :★★★★★