録画してあった「NHKスペシャル メイド・イン・ジャパン逆襲のシナリオ1 岐路に立つ日の丸家電」をようやく観ました。

電機メーカーの2012年9月決算や、パナソニックの2年連続の巨額赤字見通しなど、なかなか厳しい状況にあるのは事実ですね。

ソニー vs アップル、シャープ vs サムソンという対比は、個人的にはかなり違和感があります。確かにこの分野で競合していることは事実ですが、企業全体としてみれば、かなり事業領域の異なる両社であり、単純にこの事業領域だけで語ることはできないのではないか、と思います。

例えば、アップルは確かに音楽ビジネスで革命を起こしましたが、やはりコンピュータメーカーというコアを持っていたからこそ、あのビジネスモデルを支えるソフトウェアを作れたのだと思いますし、サムソンの、半導体をはじめとした大量生産によるコスト競争力を強みとした勝ちパタンも液晶TV事業だけのことではなく、いずれも、ソニーやシャープとは異なる企業背景があるわけです。

それを無視してステレオタイプ的に比較しているのが違和感の原因。

まあ、それは置いておいて、録画を観ながら感じたことをいくつか覚書です。

---- ここから ----
■ ソニー(Walkman) vs アップル(iPod+iTunes) 


・お話としてかなり単純化してあるので、ソニーには、もっとたくさんの葛藤があったて思うのですが、硬直化した巨大な組織が革新を阻害してしまったことは事実なのだろうと思います。
・ソニーの創業の精神「真面目なる技術者の技能を最高度に発揮せしむべき自由闊達にして愉快なる理想工場の建設」は、今まで寡聞にして知りませんでしたが、まさに私達消費者がソニーに期待していること。
・この自由闊達さが、ソニーの強みでした。それを殺す雰囲気になってしまったのは、個々の技術者流出以上の打撃だったはず。人こそが最大の経営資源であることは、巨大企業でも同じなのですね。

■ シャープ vs サムソン(液晶TV) 


・いずれにせよ、シャープの技術囲い込みという戦略は、デジタル化し参入障壁が低くなった市場では通用しなかったということです。市場の変化に戦略がついていけなかったと理解。
・そもそも、消費者にとっての価値の違いが小さいところで、いくら技術優位を主張しても商売にはつながらない。消費者にとって自明なことが、作っている方にはなかなかわかっていなかったりするのですね。

---- ここまで ----

ちなみに、私はWalkman派です(息子はiPod使ってますが)。
PCもVAIOなのですが、Windowsがしばしばハングアップします。擦り合せがしっかりされている家電って実はすごいことなんですよね。

我が家のテレビはプラブマTV 日立のWooo (購入時は、まだ液晶よりプラズマの方が画像がきれいという評価でした)。
それにしても、TVって無茶苦茶安くなりましたね。ビジネスとして厳しい領域であることは間違いありません。コモディティ化した事業領域にあまり固執しない方がよいのではないでしょうか。そういえば、数年前にキヤノンと東芝がSEDテレビの開発を中止しましたが、ただしい経営判断だったと思います。


林 總(著) 「50円のコスト削減と100円の値上げでは、どちらが儲かるか?」を読了。
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CVP分析の振り返りにも使えますが、本書によって今まで勉強してきた以上の新たな知識を得るということはありません。

それより、読み物として大変おもしろいです。

財務の知識を知恵として経営に活かす、ということは、単に数字を操るだけでなく、人間としても成長することなのですね~。


・「練習しないで、観客を感動させる演奏などあり得ない。」然り。

・「商品は顧客満足のひとつの要素にしか過ぎない。お客様は、満足する店を選び、大切な時間とお金を使うのだ。」その通り。

・「自分で経験しないことは理解できない。」確かに。


ただ、知識の無い方がCVP分析の入門書として読む場合は、本書は途中で読むのを止めずに全部読み切ることが必要です。前半は、知識の間違った使い方を反面教師的に記述していますので。

会計とBSCを結び付ける考え方も新鮮でした。本来のBSCとは異なる解釈なので、本書だけでBSCを知ったつもりにならないように留意する必要がありますが、こういう説明の仕方もあるのか、と感心しました。

本書を読みながら、「中小企業診断士の2次試験の4つの事例って、BSCの4つの視点だったのね」ということに、いまさらながら気が付いた次第です。


事例Ⅳ:財務の視点
  ↑
事例Ⅱ:顧客の視点
  ↑
事例Ⅲ:業務プロセスの視点
  ↑
事例Ⅰ:学習と成長の視点


[2012-10-27 2次試験分析会]

TAC横浜校の2次試験分析会に行ってきました。

その準備として、ようやくですが、昨夜、各予備校の2次試験解答速報をWebからダウンロードしてみました。
で、軽く眺めていたのですが..。「あれ? 予備校によって、解答の論点どころか根拠の対応付けすらバラついてるじゃん」ということを発見。まあ、読み方によっていろいろな解釈はできるわけで、(自分のできなかった事例Ⅳは数字なので、これができていないことには変わりはないものの)まあ、そんなものなのかな、と思い始めました。

というわけで、本番での点数は誰にもわからないはずなので、本日は、どうしてあの解答例を導いたのだろうか、という純粋な知的好奇心を持って出かけました。

M先生とT先生が解説してくださったのですが、非常に興味深かったですね。ああ、そういう読み方をするのか~、でも、自分の読み方もできるんじゃないかな~、とか。途中から頭が完全に授業受けてるモードに戻ってしましました(笑)。

試験中から感じていましたが、お話を伺いながら、各事例のテーマって、1次試験に一番嫌だった「中小企業経営・政策」が、2次試験に一番関係してたのかもな、って考えてました。H24の各事例のテーマを一言でいえば、
・事例Ⅰ 海外展開
・事例Ⅱ 連携による経営再建と震災復興
・事例Ⅲ モノ作り力の復活
・事例Ⅳ 経営再建と事業承継 (事例Ⅳは本番で解いてる途中はテーマを感じる余裕なくて後付け)
だったのではないでしょうか。

海外展開とか、経営再建とか、農工商連携とか、事業承継・雇用維持とか、震災復興とか、振り返ってみれば、すべて「中小企業経営・政策」の論点だったんですよね。この科目、暗記がすごく苦痛だったけど、実はここで、いかに苦しい中小企業の現実を肌で感じていたかがポイントだったのではなかろうか、と思いました。

ちなみに、私は、本試験前日に「もし自分が出題するなら、どんなテーマにするかなぁ」ってふと思い、いくつかの論点を山かけしてました。そのものずばりはなかったですが、多少は役にたちました。

・震災関係 → BCP(事業継続計画)
事例Ⅳの記述で情報システム系で出題できるな、と考えましたが、事例ⅡのX市として登場していましたね。でも、BCPそのものは出ませんでした。
・外資の投資受け入れ
事例Ⅰの海外展開にちょとだけかすりました。もうちょっと素直に海外展開でしたね。ただ、外資を受け入れた場合のメリットとして、海外拠点活用とか異文化への理解やコミュニケーションという論点も想定していましたので、多少は使えました。
・転業による雇用創出
これも外れ。ただ、雇用維持の論点は、事例Ⅳの記述で盛り込みました。
・円高への対応
事例Ⅳで、為替予約やオプションの論点で決まり、と思っていたのですが。残念。

経営再建をテーマとして想定できなかったのは、自分がまだまだ中小企業の痛みを肌で感じ取れていなかったのでしょう。これは、2次試験だけでなく、この1年間勉強してきた結果における反省事項です。もっともっと、姿勢を正して学ぶことが残っているようです。

今日の2次試験分析会でお話を聞いて、テンションはむしろ上がりましたよ。