最近読んだ書籍の中で、日常の業務の中でこういうことができるようになれば、もっと良い仕事ができるのではないか、と感じる1冊がありましたので、ご紹介です。ご参考まで。 

1997年に旧版が出ているロングセラー本なので、既に読まれている方も多いかもしれませんが。

元々は、ロジカルシンキングに関する書籍として人から紹介されたもので、「MECEでしょ?」「今更なんだけどな~」と思って読み始めたのですが、非常に面白かったです。

齋藤 嘉則(著)「新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術」
新版 問題解決プロフェッショナル―思考と技術/齋藤 嘉則
¥2,447
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・1章の「思考編」がおもしろいです。仮説思考で状況を分析し、その時点でよりベターな決断をしていく、というのは、戦略の基本だろうと思います。事例を絡めながらの思考方法の説明ですが、この事例は、今、私達が直面していることとまさしく同じなのではないか、と感じました。


・2章の「技術編」は、ロジカルシンキングを多少なりともかじった人であれば知っていることなので、既知のことかもしれません。個人的には、概念部分に新知識はなかったものの利用方法で、「こういう風にも使えるのね」と思った部分がありました。その点では、面白かったです。

・3章の「プロセス編」は、新発見はないものの、業務上なんとなく自然にやっていることを整理して解説してくれた、という印象。

・4章の「実践編」は、事例ですので、おもしろいと感じる方と、いまいちと感じられる方がいるかもしれません。残念ながら、私は後者でした。あまり具体例にのめり込めず(1章で出てきた事例の詳細版?)。



こういった思考ができるためには状況を俯瞰できる必要があり、詳細だけを眺めていると、なかなか全体像を意識しながら解決策を考えることができません。そのため、ピンポイントな部分だけの議論しかできなかったり、膨大な時間をかけて細かい数字を見た結果「だからどうなの?」というような残念な結果に終わってしまったりします。

そういう仕事の仕方を、最近、よく見かける機会がありましたので、本書を読んで、特に冒頭のように思ったのかもしれません。

加えて、事業ポートフォリオと投資配分をガイドする業務を始めたころに、指導いただいた上長の方から、
・鳥の眼(ズームアウト)と蟻の眼(ズームイン)が必要なんだよね~。
・ズームイン/アウトするときに、今必要な目盛りのところでピタっと止めることが、そのうち感覚としてわかるようになるよ~。
と言われたことを思い出します。(そのときには、まだピンときませんでした。今になると実に納得なのですが。) 

本書の本質の実践には、上記の2つのスキルが前提になると改めて思いました。

また、数字(EXCEL頭)だと上記の表現になりますが、プレゼン資料(PPT頭)作成においても、誰に何を伝え何を議論してもらうかによって、記載する粒度の目盛りを適切に調整することが必要、というのも、その後にいろいろな資料を書く中で体感しています。プレゼン資料の場合は、それだけでなく、全体のストーリが+αの要素として必要になりますが。
(ぶっちゃけ、ストーリのない全部盛りの資料は、何も伝わらないことが多いですね..)

自分のスキルを磨き、より効率のよい仕事をしていく参考になるお薦めの1冊です。 

---- 以下は自分の琴線に触れた文言 ---- 
※あくまで個人のメモ(ここは、個々人で共感する部分が違うと思いますので、各々で)

・改革の最大の壁は、会社の全てに染み込んだ長年既成概念
・こだわりから抜け出せない中で新しいことをやる意思決定をするには、既存商品を使いながら別の商品に仕立てるのがひとつの手
・自分の強み(と皆が信じているもの)は使いながらも、それは単なるパーツとし、お客様に価値のある商品に仕立てる
・既存のものを使うもうひとつの意味は、チャネル(販路)。既存販路でいかに売るか
・顧客のいないビジネスマンは、企業や社会に何の価値も生み出していない
・利益配分のあり方も含めドラスティックな変化をせざるを得ない時代

・最初はあてずっぽうでも結論を出してみる。それに対して「だから何なの?」を繰り返す
・繰り返すことによって、具体化されていくことで、アクションになんとか辿り着く
・大枠で数字を把握する。その際に、どういうロジックで導出したかを認識することが重要。ロジックの根拠とした部分で不安のある部分があれば、その部分を検証することで、効率的に精度があがる
・ベストを考えるよりもベターを考える。すぐに実行してどんどん軌道修正すればよい
・情報収集にはまり込んでしまうと、考えることに時間を使わなくなってしまう
・情報収集にこだわると結論が出ずに、さらに検討を要するになりがち。だが、ビジネスで必要なのは、まず右か左かの方向性
・分析とは、ある仮説を持ったときに、事実を読み込んだ結果出てくる意味を指すのであって、事実の羅列ではない

・ビジネスの因果関係を考え抜くこと (ex. 事業のセグメンテーションは必要だが、儲からない事業が儲かっている事業の源泉になっていることもある。ここを間違えて、儲けの小さい事業を切り捨てると、儲かっている事業も失う可能性もあり)

・何を解決すべき課題として設定するかが、問題解決の最初の重要ポイント
・課題は常に変化する。常に全体感を持って課題を掌握し、柔軟に軌道修正するベター
・ソリューションの実行が必要
・解決策を考える際には、個別課題の個別解決策を考えるとともに、それらをどう組合せれば、主要課題の総合解決策になるのかを意識する
・個別解決策は、Yesが成立するか(できることか)を事実ベースで検証。その上で、総合解決策を経営資源や企業方針の観点から評価する
・課題解決では、策そのもののハード面と、それを実行するソフト面(企業理念、トップのコミット等)も考えて評価することが必要
・自分の強みをよく理解する。結果を強みと勘違いしない。また、街の雑貨屋現象(何でもあるが何を売っている店なのかわからない)現象に注意。

---- おまけ ---- 
・真の原因を突き止めるには、まずWHY?を考え続けなければならない
→ これは、弊社の中では文化として根付いているので、ビジネス面でもやるべき。加えて、逆方向 So, What? を考える習慣をつけることで、解決策のオプションを考える力が強くなるような気がしています。

・経営資源で劣る下位企業が黙々とギャップを埋め続けても勝算はない
→ 競争優位を狙うのではなく差別化を狙え、ということですね。差別化は、中小企業が大企業に対抗するセオリーです。日本の中での大企業が、グローバル市場で戦おうとしたときに、自分が世界の中で中小企業でしかなくないることに気がつかず、相変わらず競争優位で勝負しようとしてうまくいっていない、というのが今のIT業界の姿なのではなかろうか、と、最近つらつらと考えたりします。


[2013-02-11 授業終了後の勉強会]

今年は、2次本科に通っていますが、先生主導で4-5人編成の勉強会チームを作成しています。

昨年は自主的な勉強会をずっとやっていたので、モチベーションという点では高かったのですが、初学者ばかりだったこともあり、正直、何となく勉強会で得るものが少ないと感じておりました。

当時の9月頃のツイートを見てみると、勉強会について、こんなことをつぶやいています。
---- ここから ----
・なぜ勉強会が有益なのか、ようやくわかったような気がする。手遅れだけど。(^o^;
・つまるところ、自分の解答と解答プロセスを振り返り、どこに問題があったのかを他人の冷静な目で見てもらう事で気付きやすくするツールなのね。引き出し増加が便益かと勘違いしてあた自分はその時点でアウトじゃあ。(´ω`)
・しかしながら、このツールが有効に機能するためには、メンバーが同じ程度のレベルにあり、かつ課題は異なること、忌憚なく批判しあえる信頼関係があること、ツールの意味を皆が認識していることによって、give & takeが成立する必要があるな。
・ある意味、前提条件が最初からある程度は担保されている会社での仕事よりも成果を出すのが難しいぞ。
・個人によって弱点が異なるので各自でそれを潰さなければならないのは、一次試験も同じなのだが、デジタルな統計的に処理できるので現状分析が簡単。二次試験は、現状分析に苦労している感じ。
・とはいえ、複数の阻害要因の組合せの結果なのでまずは分解が必要。だから、解答プロセスに着目なのか。
---- ここまで ----

まだ、授業後の勉強会も始まったばかりですので、どういう方向になっていくのかは、暗中模索しながらですが、昨年度も2次本科で勉強会をしていた方などの提案で、進め方が変わっただけでも、昨年度の勉強会に比べて得るものが多いように感じました。

今年は、演習の振り返り以外にも、勉強の仕方のシェアもできればよいと思っています。

昨年度にツイートしていた。ツールが有効に機能する条件のうち、
・メンバーが同じ程度のレベル → 解答の交換で、皆さん既に一定レベルにあることを確信したのでクリア
・課題は異なること → 課題が異ならないまでもアプローチが異なっていることを発見したので、クリア
・忌憚なく批判しあえる信頼関係があること → ここは今後醸成。ただ、志は同じなので生むが易しかも
・ツールの意味を皆が認識していること → これも認識合わせしながらできそうなのでクリア
という状況で、継続したgive & takの成立は、今後次第ですが、少なくとも昨日は成立していたと感じています。

また、上記記載では、ロジカルな展開のみをしましたが、たまたまチーム分けをしていた時の席の並びでランダムに編成したことによって、チームにならなければ話すこともなかったかもしれない方々と知り合えることは、財産であることは間違いありません。

家族の病気などで、今年はなかなかモチベーションが上がらずにいましたが、上向いてきました。これも、勉強会の効果ですね~。


[2013-02-04 2次ワークショップ]

2次本科クラス以外に、オプションの授業も取りました。吸収できることは、できるだけ吸収したいと考えていますので。

2次ワークショップという講義は、チラシを見ても具体的に何をするのかよくわからなかった、というのが正直などころ。「自分の考えを出力するグループワーク」ということであれば、勉強会でやっていることと何が違いの? という疑問もありました。

しかし、予備校で準備されていたレジュメはなかなか自分にとっては有益でした。いつもの解答を作成する立場ではなく、出題者や採点者の視点でものを考えてみる、というアドバイスは、授業で先生からもありましたが、具体的な作業イメージが湧いていなかったので、参考になりました。


後半は、実際の活きた事例ということで先生から事例を提供していただきましたが、実際の事例は、まだ自分の実力としては難しすぎますね~。

試験問題としての事例演習に比べて難しくなる要素は、
・中小企業の悩みを肌感覚としてわかっている必要があること
・その業界の前提知識が(暗黙的に)必要なこと
・現実は複数の要素が多く絡みあっていて、解答のための根拠が明確にひとつの対応付けだけになるような埋まり方をしていないこと
あたりでしょうか。

自分としては、まだそのスキルを必要とされる実務に進む前段階ですし、今のところは、実務が難しいということを理解できればよいのかな、とも思います。