日本では泥酔して道端で寝ている酔っ払いがいるのは珍しくない光景です。

『大丈夫ですか?』そう声をかける人もいれば、また酔っ払いだよ...と、見て見ぬふりをする人もいるかもしれません。

海外の人は街中で寝ている日本人を見ると『何かあったのか?助けた方がいいのでは?』と思うよう。

なぜなら外で寝ている行為が異常だからです。(ホームレスの人を除いて)

日本人が、『これは日本ではよくある事だから問題ない』と説明すると外国人は驚くのだそう。

 

 

 

 

道端で寝ている酔っ払いを見たら110番するのが正しい対処方法なんだとか。

暴れたら大変だし、そのままにしても冬場は命の危険がある。

110番してあとは警察に任せる。

でもきっと保護した警察官は家族へ電話するだろう。

警察署に引き取りに来てくださいと。。。

 

 

 

 

アルコール依存症者の家族はこんな警察官からの電話を何度も受ける。

私はこういった電話には、『迎えには行きません!依存症ですから、何度も同じ事の繰り返しなので!』と話します。

家族が引き取りにいかないと話すと警察官は驚きます。時にはそれではこちらも困ると強く言われる事もあります。

でも引き取りに行ったら、警察のお世話になった事を覚えていない酔っ払いは何も感じないで終わるのです。

 

 

 

 

警察署には酔って保護されたという記録だけが残るそう。依存症の事とか、家族関係とか、それは記録に残らないようで、何度も同じように家族に電話がくる事になる。

前回母が泥酔して警察署に保護された時に対応した警察官は、『また電話が娘さんの所にいってしまうと思いますが、無理に来てとは警察官も言わない。ただ依存症の事とかその都度対応する警察官に説明してほしい』と言われました。

 

 

 

 

誰も迎えにきてくれない。酔いがさめるまで警察署でお世話になる。こういった事を繰り返して、依存症者本人がいつか病気やお酒というものに向き合うきっかけになればいいが、大抵はそうならないのが現実だろう。

 

 

 

 

昔酔って玄関の前の道路で寝ていた母。

朝方、新聞配達員に声をかけられ、起きて家に入ってきた。

『あぁ~恥ずかしい』が第一声だったが、冬場に酔って外で寝る行為は命に係わる行為だ。

恥ずかしいより、自分の命が危なかったと危機感を持てない。

危機感を持てない酔っ払いは、いつまでも病気に気付かない。

 

 

 

お酒で壊れた人が集まる場所で (バンブーコミックス エッセイセレクション)