文春CINEMAに寄稿しています | こうのの日々

こうのの日々

漫画家こうの史代です。
夫とキエリボウシインコのTさんと、福知山市で暮らしています。

こんにちは! こうの史代です。


そうそう。

今日発売となりました。

「文春CINEMA 2024夏号」

に、ちょびっと寄稿しています。


「映画『オッペンハイマー』に広島や長崎の場面が無いの、不満じゃなかった? どう思います?」という依頼文だったので、感想というよりは、それについての答えみたいな感じです。

まあ、感想は以前ここで書かせていただきましたね。


この「…が足りないから駄目だよね」みたいな批判、なぜか戦争ものにはついて回るのですが…。

外国の作品にまで、足りない足りないと駄々こねるの恥ずかしいからやめろよ!

学園ラブコメに「壁ドンがないからつまらない!」「ヒロインが黒髪ストレートじゃないから許せない!」と声高に騒ぐ人見たらどう思うよ!? 

戦争だろうがラブコメだろうが、作品という点では同次元なんだぞ。

つまり、それと同じくらい幼稚な行為なんだぞ!!

作り手も届け手も、そんな受け手のワガママに付き合う義理なんか一切無い赤の他人なんだから、そのうち誰ひとり作らないし届けてもくれなくなってしまうんだぞ!

…。

というような事を優し〜く書いております。


偉そうに言っておりますが、わたしは18歳くらいの頃、祖母が珍しく呉空襲について話してくれた時、学校でさんざん教えられた原爆が「出てこない」ことばかりが気になって、真面目に話を聞けなかったのでした。

祖母を傷つけたと思います。

その事をずっと、激しく後悔しているのです。


「あれが足りなかった」は、「じゃあこっちも観てみよう」につなげて行きたいものですね。

みんな戦後を生きる仲間なんだからね。


ではまたね!