三味線の演奏会 | こうのの日々

こうのの日々

漫画家こうの史代です。
夫とキエリボウシインコのTさんと、福知山市で暮らしています。

こんにちは! こうの史代です。


22日(日)の朝、わたしはバスに乗りました。

福知山城に見送られて、
山を超えて、
やって来ました。
神戸(三宮)です!
ここからお隣の元町駅あたりまで、てくてく歩きます。
途中、生田いくた神社に寄ってみました。
七五三参りの家族連れや観光客でいっぱいです。
ありがたいことに拝殿の前が奇跡的に空いた瞬間です。

わたしはここに来るのは2度めです。
なんだか、可愛らしい女神がにこにこ笑っているような、明るい雰囲気の神社なのです。

そして、本殿の裏にある蛭子社。
ご覧ください。
このぴーんと立ったお耳と、眩しい笑顔!
こちらのお方はツノまで生やしているのです!

神社を出て、また少し歩きます。
はい。
着きましたよ。

長唄三味線の演奏会です!

20代の頃、わたしは東京の東高円寺駅そばのアパートに住んでいました。
お隣には、ひとつ歳下の劇団の役者さんが住んでいました。
わたしはその子の演技も踊りもすっかり好きになってしまい、舞台を何度も観に行きました。
ある時、本当の夢を見つけた、とその子は言って、故郷に帰って行きました。

その子の故郷が神戸だったわけです。
そして本当の夢が、三味線だったというわけです!
今や立派なお師匠になって、毎年演奏会を開いているのです!

コロナ禍も落ち着いて、わたしも今回初めて来ることが出来ました。
姿を見るのは30年振りくらいです。
その子は、地味な色合いの和服姿で生徒さんの横で伴奏していました。
でも、昔よりもずっと凛として、誰よりも輝いていました。

三味線の音は本当に多彩で、不思議なものだなあ…と面白く聴いていましたが、長唄は、長唄というだけあって長くて、帰りのバスの時間が迫ってきたので、途中でおいとますることになってしまいました。

帰り道、小さなお店の前にきれいな玉が並んでいました。
ひとつ買って帰りました。
この「森の宝石」は、淡路島の木で作ったビーズだそうです。
新開発の樹脂が塗られていて、虎目石のような透明感に見えます。
1100円でした。
これは杉の木でした。
他にもきれいなのがあって、聞いたらそれも杉でした。
わたしは杉が好きなのかな、と思いました。
そういえば、その子の本名にも杉がついていたのでした。
出逢ったアパートも杉並区にあったしね。

ではまたね!