「アナザーストーリーズ」 | こうのの日々

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漫画家こうの史代です。
夫とキエリボウシインコのTさんと、福知山市で暮らしています。

土曜日は確定申告書を書いて

日曜日に提出してきたよ。

月曜日は高速バスと新幹線で広島に行って、午後からはせっせと描いた。

火曜日は朝から描いて、午後からは花粉、夜はテレビでほろり。

水曜日と木曜日は花粉症の薬を飲んで、終日ばっちり仕事。

金曜日の午後に完成させて、マスコミさんに説明して作品にサインして関係者にまた説明してまたマスコミさんにまた説明して今度は本にサインして、片付けもそこそこに新幹線に乗り込んで、高速バスに乗り換えて帰る。

友達よこれがわたしの1週間の仕事です。

テュリャテュリャテュリャテュリャテュリャテュリャリャ~こうの史代でーすー。

 

 

というわけで。

広島に行って、先月から取り組んでいた仕事を終えて、無事帰ってきましたよ!!

いやあ、仕事というのが申し訳ないほど、めちゃめちゃ楽しかった・・・!!

これに関しては、4月上旬に情報解禁です。

その頃にまた詳しくご報告しますね。

 

出演したNHK BSプレミアムの「アナザーストーリーズ」も、広島でひとりで見ることになりました。

夫と一緒だと照れくさいので、ちょうど良かったです。

当初は、「映画のヒットの秘密を探る」的な企画と聞いていて、「わたしの出番はちょこっとだけだろうし、まあ話せることがあるなら…」と思って引き受けたのです。

お会いすると、下調べがかなり綿密で、「こんなことまで調べてくださっているんだなあ」と驚きながら話したものでした。

で予告を見てみると、当初の企画とはちょっとテーマが変わっていて、

おそるおそる番組を見ると……

ありゃいけん! まるでエライ人みたいじゃ!! 

視聴者の皆さん退屈されなければいいなあ…とハラハラしながら見ていました。

 

敬愛する とだ勝之さん・幸子さん夫妻のご厚意で、昔の写真をたくさん出していただきました。

また、おふたりの言葉は、まさに広島の創作者としての葛藤を端的に表してくださっていて、ちょっと涙ぐんでしまいました。

漫研時代の集合写真もありましたが、全員が快く使用を許諾してくださったそうで、また感激しました。

しかしね。

実はほとんどが、ふざけた写真なんだよね…。

今は坊主頭のとださんですが、これはその記念すべき断髪式の写真なんだよね。

最初、とださんのモヒカンの頭頂部とわたしがアップで出た時、思わずコーヒー噴きそうになりましたよ!

 

この番組で丁寧に扱われていた「戦後生まれの者が、戦争を知る方々の見張っている中で戦争を語ることの緊張感」というものは、どういうわけか無視されがちで、わたしにとってはそれが、描いていた間の強い孤独感と、その後の取材の多くを断る要因になっていました。

そして、わたし自身も「出来るだけ多くの描き手が戦争や原爆について描けばいい」と何度も発言していながら、この孤独感には蓋をして、その難しさについてはあまり言ってこなかったことに気づかされたのでした。

今回の企画のディレクターさんは、まだお若い台湾の方でした。

だからこそ、外からの視点で、そこに焦点を当てることが出来たのだろうと思いました。

 

ご覧くださったあなた、本当にありがとうございます!

再放送も…あるのかな?

今度こそ、ウラジーミルさんも破壊指令や粛清はちょっとお休みして、傍受して見てねー!!

(あ、再放送の予定はなくなったみたいです。ごめんね―ウラちゃん!)

 

広島でのしごとは楽しかったんですが、長く留守にすると、数日は、歌と踊りでTさんのご機嫌取りをせねばなりません。

ではまたね。