森晶麿

星海社FICTIOONS

発行所 星海社

発売元 講談社

2024年3月発行

 

森晶麿さん、前回はこちら

 

図書館で新刊を見つけ、喜んで予約してました。

はい、今回は・・いつもの森晶麿さん?

読み慣れた通りの文章と流れでした。

 

カバー裏から

 

帝旺大学人文学部文化人類学科の

最強頭脳集団・桐村研が現地調査(フィールドワーク)に赴いたのは、

国家に隠匿された地図にない島・・・鳥喰島(とりくいじま)。

江戸時代に囚人の流刑地とされたその孤島には、

身体を切断する成人儀礼を始めとする

奇習を存続させた<鷲族>と<鴉族>が存在していた。

”欠落を美と見做す”彼らの閉鎖世界(クローズド・サークル)で発生する

連続殺人・・・・これは無計画の連鎖か、

計画された虐殺か?

惨劇を追認する推理の果て、

異形の真実が剥き出しにされる・・・!

 

ってことで・・

まあ、その通りなんですけど〜

 

主人公の岩井戸泰巳(いわいどやすみ)は文化人類学科の4年生

就活もしてなければ・・院進学の準備もしておらず・・

レポートの提出にも困って・・

ある日、図書館の地下にある貸出禁止図書のコーナーに行き稀覯本を漁ります

そして「知の増殖」という1冊に目を留めて・・貪り読み・・

帰宅して睡魔が訪れ・・「食人文化」についてのレポートを書き上げます

 

そのレポートが植原カノン教授の目に留まり・・

「桐村研」のリーダー、桐村悟らとともに鳥喰島へのフィールドワークに出かけることになります

種々の事情で植原カノンは留守番役。毎日、wifiで繋いで状況報告もすることに・・

桐村研からの参加者は岩井戸を含めて4人。

 

いやもう・・到着した途端にいろんなことが起きますし・・

気づけば殺人、殺戮が・・

 

<鷲族:11人> 元本土出身、流刑者 顔の一部を切断

<鴉族:9人> 植民地化された現地人 身体の一部を切断

どちらも16歳になると成人儀式として切断がされます

代わりに金属製の眼を入れたり耳を付けたり。

相互監視のため、それぞれの部族は交互に住居を構えて・・

広場の中心には酉の塔があり・・酉鬼(とりおに)と呼ばれる人物が現人神

そこに内閣府所轄の独立機関である特任医師会から派遣された稲生薫子という医師。

娘もいて、今回は島から逃げ出して桐村を頼ってきました

そして現地調査に別の目的で加わった官僚が2人。

 

はあ・・部族間の争いあり、人権を認められていない15歳以下の子供もいて

階級も少しずつ崩れかけてきている様子(首長、鬼装具師、斬り師の序列)

官僚の目的もなかなかに怪しい

 

連続殺人の犯人や動機について、次々と推理がされるのですが・・

最後の最後はもう何と言ったら良いのやら・・

もちろんフィクションなのですが・・ファンタジー? SF?

このあと、岩井戸くん、どうするんでしょ・・

続編は出るのかなあ・・

 

 

ちなみに星海社。

スピン(栞の紐)が太めで星海社の名前がアルファベットで入ってて洒落てます。